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  • ♯8:松岡正剛さん | ele-king

    たとえば林檎を描くとする。赤い林檎をそのまま正面から描くか、ひと口かじったそれを描くか、あるいは緑の林檎にするか、それとも半分に割った林檎にするか、その描き方にはいろいろある。編集者というのは、「(ほかの描き方も複数あるが)今回はこの林檎でいこう」だ。35年前に松岡さんから聞かされたこの喩えが、いまでも頭にこびり付いている。流動性のなかにこそ編集の極意あり。存在の流動化、存在から存在学へ、ほうき星の存在学。編集者は、言うなれば仮面から仮面へ、惑星から惑星へ、そして灰から灰へと渡り歩くことができる。だが、真を追求するアカデミアの研究者はそうはいかない。だからこの発想には両義性がある。 編集者のテクニックのひとつに、コピーライティングがある。松岡さんは権威的な文体や難読漢字の多用を嫌い、メディアの武器であり資本主義の道具でもあるこの文章技術に入れ込んでいた。目次に凝るのが好きで、ときには雑誌の

      ♯8:松岡正剛さん | ele-king
    • 国会図書館デジタルコレクション個人送信サービスで読めるフランス現代思想|MasakiUeta

      人類学篇が人気だったので、たぶん求められているだろう──いや、作成者自身が求めている──フランス現代思想版をつくりました。例により作成者は専門家ではありません。またおそらく漏れているひともたくさんいます(特に1900年以前に生まれたひとは適当)。なにとぞご了承ください。 2024年6月1日 植田将暉 (6月5日更新) アンソロジーJ.デリダ ほか著 ほか『現代フランス哲学12講』,青土社,1986.10. 〔レヴィ゠ストロース、フーコー、バルトとの対話〕レーモン・ベルール 著 ほか『構造主義との対話』,日本ブリタニカ,1980.2. ジャン=ルイ・ド・ランビュール 編 ほか『作家の仕事部屋』,中央公論社,1979.5. 1900年代以前の生まれガブリエル・タルド(1843–1904)タルド 著 ほか『タルドの社会学原理』,岩波書店,1923. ガブリエル・タルド 著 ほか『模倣の法則』,而

        国会図書館デジタルコレクション個人送信サービスで読めるフランス現代思想|MasakiUeta
      • 秋は読書で音楽を味わう、20世紀フランスジャズ史と「名器」を巡るミステリー 今月読みたい本(第6回) | JBpress autograph

        合衆国南部生まれのジャズがいかにして大西洋を渡り、フランスで受容され、フランスの音楽、映画、文学、美術などのシーンとどう共振しあったか。 この『パリの空の下ジャズは流れる』は、フランス20世紀カルチャー史にして、文化の磁場としてのカフェ史、ジャズミュージシャンや文学者達のきらびやかな人物伝でもある。題名は、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督が群像劇の手法でパリの男女の24時間を描いた『巴里の空の下セーヌは流れる』(1951年)のもじりだろう。 合衆国南部はもともとフランスと関係が深い。ナポレオンが売却するまでフランス領だった。ニューオリンズという呼称はヌーヴェル・オルレアン(新オルレアン)から、ニューオリンズを首都としたルイジアナ州(現在のルイジアナ州よりずっと広大な領域を指し、本国の数倍あった)はルイ14世にちなんでのこと。同好の士(酒呑み)のためにつけ加えるなら、バーボン・ウィスキーのバー

          秋は読書で音楽を味わう、20世紀フランスジャズ史と「名器」を巡るミステリー 今月読みたい本(第6回) | JBpress autograph
        • [書評] 戦後フランス思想(伊藤直): 極東ブログ

          私は66歳にもなって自分を大人気なく思う。本書『戦後フランス思想』を読んで、ああ、こういう解説は簡素によくまとまっているけど、あの時代の日本の空気が感じられないなあ、と思ってしまった。ということを書くのも、大人げないが、本書はそんな郷愁をもたらした。と、いうのも、あまり正確ではない。後で触れるが、本書は実はとても現代的でもある。 もう少し、大人げない話をしたい。本書を読みながら、十代の自分が今も自分の中にいることに気がつく。アルベール・カミュは私の少年期そのものだったからだ。なんかもう自殺しようかなと思っていた中二の私は、確か、白井浩司の書いた、フランス哲学風人生論で、カミュを知った。曰く、『シーシポスの神話』を読みなさい、というのだった。読んだ。哲学の問題は今、自殺するかしないかだとする、本書にも引かれているが、その基調は、中二の心を掴んだ。不条理(なんですかコレという笑っちゃうね状況)

          • ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら

            2024年6月30日時点での既刊のちくま学芸文庫全2,053点(セット版を除く)をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記(一部変更あり)した。 「♾️」マークはMath&Scienceシリーズ(青背)を示す。 人名表記の揺れ(例「シモーヌ・ヴェイユ」と「シモーヌ・ヴェーユ」)は訳者に従い、統一はせずそのままにした。 編者、訳者は一部を除き割愛し、編著者が3人以上に及ぶ場合は代表者1人の名前のみ記した。 Math&Scienceシリーズのみの刊行書目一覧はこちら。 浅田彰『ヘルメスの音楽』 赤坂憲雄『異人論序説』 赤坂憲雄『王と天皇』 赤坂憲雄『排除の現象学』 赤坂憲雄『遠野/物語考』 赤坂憲雄『象徴天皇という物語』 赤坂憲雄『柳田国男を読む』 天沢退二郎『宮沢賢治の彼方へ』 飛鳥井雅道『明治大帝』 E・アウエルバッハ『ミメーシス[上] ヨーロッパ文学における現実描写』 E・アウエルバッハ『

              ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら
            • また始めた、頭を抱えて伏せる「訓練」。こんな滑稽な「訓練」に何の意味がある。市民に戦争の危機意識を植え付けたいという権力の意思が透けて見えるが、戦時中のバケツリレーより無意味。こんな愚劣極まりない「訓練」に唯々諾々と参加しないでなぜ拒否しない。

              リンク Yahoo!ニュース 弾道ミサイル想定、緊急避難施設で都の初訓練(産経新聞) - Yahoo!ニュース 東京都と国などは6日、海外からの弾道ミサイルの飛来を想定した住民避難訓練を練馬区の都営地下鉄練馬駅周辺で実施した。北朝鮮による弾道ミサイル発射が相次ぐ中、緊急時に住民が取るべき行動の周知が目的だとい 64 Holmes#世論の理性 @Holms6 「泥棒と人殺しが権力についている下劣な社会」(サルトル)を少しでもましな方向に持って行きたい。これが私の望みです。差別は絶対に許しません。権力批判とメディア批判を中心に論じます。字数の関係で基本的に敬称は略させていただきます。「九条の会」会員ですが、私のTweetは「九条の会」を代表するものではありません。 page.is/holms Holmes#世論の理性 @Holms6 また始めた、頭を抱えて伏せる「訓練」。こんな滑稽な「訓練」に

                また始めた、頭を抱えて伏せる「訓練」。こんな滑稽な「訓練」に何の意味がある。市民に戦争の危機意識を植え付けたいという権力の意思が透けて見えるが、戦時中のバケツリレーより無意味。こんな愚劣極まりない「訓練」に唯々諾々と参加しないでなぜ拒否しない。
              • 小さい会社なのに縦割りの「大企業病」に… LOVOT創業者が1つの会社に3つの組織形態を導入したわけ

                SmartHRが主催するイベント「SmartHR Connect 〜AIとHRテクノロジーが紡ぐ革新的企業への進化〜」が開催され、多様な分野のエキスパートたちがHRテクノロジーと人事戦略の未来について語りました。「AI時代に求められる従業員エンゲージメント」と題したセッションには、篠田真貴子氏、山口周氏、林要氏の3名が登壇。本記事では、LOVOT創業者の林氏が、部署ごとに3つの組織形態を導入して気づいたことを語りました。 AI時代に求められる従業員エンゲージメント 篠田真貴子氏(以下、篠田):みなさん、こんにちは。「AI時代に求められる従業員エンゲージメント」と題しまして、セッションを進めてまいります。 まず簡単に自己紹介をいたします。私、エール株式会社の篠田真貴子と申します。私どもエールのサービスとして、社外から1on1で企業の方々にご提供しているんですが、これをやるとエンゲージメントス

                  小さい会社なのに縦割りの「大企業病」に… LOVOT創業者が1つの会社に3つの組織形態を導入したわけ
                • 「フランス現代思想」以後を読む|ちくま新書|宇野 重規|webちくま

                  フーコー、ドゥルーズ、デリダら「現代思想」の巨星なき後に続く、現代フランス哲学の展開を一望する渡名喜庸哲さんの新著『現代フランス哲学』。政治思想史・政治哲学研究者の宇野重規さんによる書評を、PR誌『ちくま』10月号より転載します。 『現代フランス哲学』というタイトルを読んで、何を想像するだろうか。あるいは世代によって違いがあるかもしれない。フランス哲学といえば、サルトルの実存主義を思う人もいるだろう。多いのはレヴィストロースの構造主義から、フーコー・デリダ・ドゥルーズの三人を中心とするポスト構造主義までの、いわゆる「フランス現代思想」ではなかろうか。日本においても、これまで多くの優れた解説書が出版されてきた。 しかしながら、そこで当然に生じる疑問があるのではないか。現代フランス思想とは、これらの思想的潮流に尽きるのだろうか。あるいは、これら「現代思想」のさらに後の展開はないのだろうか。評者

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                  • 受賞記念講演(1/4) | 永井玲衣 | 受賞者一覧 | (池田晶子記念)わたくし、つまり Nobody賞

                    2024年3月27日 第17回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞 受賞記念講演 「暴力に抗して」 永井 玲衣 この度は、第17回「わたくし、つまりNobody賞」という大変栄誉ある賞をたまわりまして、誠にありがとうございます。また、このような贈呈式を設けてくださったことに、心から感謝申し上げます。 わたしが哲学を志すきっかけになったのは、ジャン=ポール・サルトルの『実存主義とはヒューマニズムである』という講演録に出会ったためです。かれは、興奮する聴衆をかきわけ、両手をポケットにいれたまま、ノートも見ずに自分の言葉で話したといいます。かれの言葉に心をふるわせ、哲学の道にはいり、今こうしてここに立つことができています。彼にならって、ポケットに手をいれながら話したいのですが、わたしにはまだ道遠く、手紙をよむように、みなさまに言葉をとどけたく思います。 この暴力の時代に、ひたすら考え、

                    • イスラエルを止めるための「正しい言葉」【寄稿】

                      パレスチナのガザ地区最南端のラファに対するイスラエルの攻撃が続くなか、5月22日、パレスチナ人の男性と子どもたちが崩れた建物のなかで一緒に座っている/AFP・聯合ニュース 小説『悪魔の詩』の作者サルマン・ラシュディは5月20日、パレスチナ国家が樹立されたら、ハマスが統治する「タリバンのような」政府になると主張した。彼はまた、進歩的な人たちが「ファシストのテロ集団」であるハマスを支持してイスラエルを批判するのは「奇妙なこと」だとも述べた。 私はラシュディの意見に同意しない。タリバンはどのようにして統治することになったのか。かつてのアフガニスタンは比較的近代化に対して開かれていた国だった。そうしたなか共産主義勢力がクーデターを起こすと、ソ連がそれを支援するために軍事介入し、ソ連の影響力が広がることを阻止するために米国とパキスタンがイスラム抵抗勢力に武器を供与したことによって、私たちが知る現在の

                        イスラエルを止めるための「正しい言葉」【寄稿】
                      • 岡崎京子作品『リバーズ・エッジ』『東京ガールズブラボー』も配信開始!市川実和子が振り返る90年代|【公式】オトナミューズ ウェブ(otona MUSE)

                        CULTURE THU.02.22 2024 オトナミューズ編集部 オトナミューズ編集部 岡崎京子作品『リバーズ・エッジ』『東京ガールズブラボー』も配信開始!市川実和子が振り返る90年代 岡崎京子のマンガが連載されていた『CUTiE』で、当時、看板モデルとして毎号のように登場していた市川実和子さん。実和子さんが初めて表紙を飾った1993年9月号には『リバーズ・エッジ』が連載されていました。 「『リバーズ・エッジ』は当時、読んでたけど、正直怖かったです。怖いというか、なんでしょうね、その頃、自分で読んでたマンガは『笑う大天使』や『動物のお医者さん』とか、わりと平和な作品が多かったんですよ。だから岡崎さんのマンガのような胸がえぐられるような、人間の心の深いところを描く作品って、馴れてなかったせいもあって衝撃でした。だって、私当時、ものを知らない17歳でしたから(笑)。今回、改めて読み返してみて

                          岡崎京子作品『リバーズ・エッジ』『東京ガールズブラボー』も配信開始!市川実和子が振り返る90年代|【公式】オトナミューズ ウェブ(otona MUSE)
                        • ヴィム・ヴェンダース「戦後ドイツで世界に憧れ、パリで映画を見つけた」 | 映画の道への軌跡

                          フランスで出会った映画の道 ──あなたがここまでたどりつけたのは、どうしてだと思いますか? 22歳のとき、絵画の代わりに映画の道に進むのもいいと気づけたからです。映画なら、ほかの芸術もすべて含まれるので、絵画よりも豊かな表現になりうると気づいたのです。 画家になることを夢見ていた私は、このことに気がついたとき、激しく動揺しました。私は画家になるためにデュッセルドルフを離れて、パリで勉強していたのです。ただ、その頃の私は午後にひまな時間があり、自分の部屋は凍てつく寒さだったので、映画博物館の「シネマテーク・フランセーズ」に逃げ込んで、そこに入り浸っていました。 最初は1日に1本見るくらいだったのですが、そのうちに1日に2本、3本見るようになりました。どの回も、上映前にシネマテークの創設者アンリ・ラングロワが映画の紹介をしてくれました。1年も経つと、私はシネマテークのコレクションを全作品見てい

                            ヴィム・ヴェンダース「戦後ドイツで世界に憧れ、パリで映画を見つけた」 | 映画の道への軌跡
                          • 「自分が本当にやりたいこと」はどうすれば見つかるのか…フランスの高校生が学ぶ「哲学の教科書」にある答え 重要なのは「考える」よりも「動く」こと

                            「自分が本当にやりたいこと」はどうすれば見つかるのか、「本当の友だち」はどうしたらわかるのか。フランスの高校生は「哲学」の授業で、そうした問いへの考え方を学んでいる。フランスの哲学者シャルル・ペパン氏の著書『フランスの高校生が学んでいる哲学の教科書』(草思社)より、一部を紹介する――。(第1回) 「自身の内なる欲望に耳を傾けよ」は誤解 「本当になりたいものは何か、どうすればわかるのか」 哲学者にこんな質問をしたら、内省や論理的な考察を推奨し、世間の喧騒から離れ、自身の内なる欲望に耳を傾けよという答えが返ってくると思っている人が多いのではないだろうか。 だが、それは誤解である。デカルト、ヘーゲル、アラン、サルトルなど何人もの哲学者、いや、かなりの数の哲学者がそれを知るには、行動を起こすこと、その選択が正しいか否かを知るにはまずひとつの道を選んで歩き出すしかないとしている。 なぜ行動が推奨され

                              「自分が本当にやりたいこと」はどうすれば見つかるのか…フランスの高校生が学ぶ「哲学の教科書」にある答え 重要なのは「考える」よりも「動く」こと
                            • イスラエルを止めるための「正しい言葉」【寄稿】(ハンギョレ新聞) - Yahoo!ニュース

                              小説『悪魔の詩』の作者サルマン・ラシュディは5月20日、パレスチナ国家が樹立されたら、ハマスが統治する「タリバンのような」政府になると主張した。彼はまた、進歩的な人たちが「ファシストのテロ集団」であるハマスを支持してイスラエルを批判するのは「奇妙なこと」だとも述べた。 私はラシュディの意見に同意しない。タリバンはどのようにして統治することになったのか。かつてのアフガニスタンは比較的近代化に対して開かれていた国だった。そうしたなか共産主義勢力がクーデターを起こすと、ソ連がそれを支援するために軍事介入し、ソ連の影響力が広がることを阻止するために米国とパキスタンがイスラム抵抗勢力に武器を供与したことによって、私たちが知る現在のアフガニスタンになった。すなわち、比較的平和かつ多元主義的だったアフガニスタンを原理主義的かつ権威主義的な体制へと導いたのは、ソ連、パキスタン、米国のような外国の介入だった

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                              • 選挙は見え透いた罠ではなくなったのか。 - うちのふうふとエイトのこと。

                                ジャン・ポール・サルトルは自署「シチュアシオン」で「選挙は見え透いた罠」であると述べています。選挙が民主主義の象徴である一方で、政治家が選挙を利用して自分たちの利益を追求する一面を持つと謂う意味だと思いますが、シチュアシオンXの出来から略50年を経てて、選挙の持つ意味は如何変わったのでしょうか。 仏蘭西の哲学者ベニィ・レヴィはサルトルとの対談「いまこそ、希望を」で以下のように述べています。 こうは言えないかな。普通選挙の経験はすでに古く、それをとおしてわれわれは、熱い部門から冷たい部門にいたる道程をすべて踏破したのだ、と。たしかに、投票は熱い時点から始まった。いまでは冷たくなっている。だがあえて言うなら、投票はすくなくとも、熱さと冷たさとのあいだの関連づけを可能にしたのだ。ところで、われわれはまさにそのことを、「選挙は見え透いた罠」と叫んで否定してきたのだ。 サルトルは投票以前に人間相互の

                                  選挙は見え透いた罠ではなくなったのか。 - うちのふうふとエイトのこと。
                                • 【追悼:山本弘さん】ぼくが世界でいちばん好きでいちばん嫌いな作家、山本弘とは何者だったのか。(第二回:小説作品編前編)|海燕(ライター)

                                  すでに人類が滅亡しかけた近未来から物語を始め、七つの短編を通して人類衰退の由縁を探っていく「箱物語」的に卓抜な構成、全編にただよう人間と人類に対するアイロニカルな視点、いずれも山本弘らしさ全開だ。 しかし、このAmazonでも非常に評価が高い『アイの物語』、あまり指摘されないのだが、非常に問題含みの作品でもある。 面白く読めることは間違いないものの、内容的に、そしてまた思想的に、どうにも受け入れがたいものがあるのである。 特に山本弘作品を続けて読んでいると、そこにあまりにも赤裸々に作者の思想が開陳されていることがわかって辟易させられる一面がある。 そう思っていたのはぼくだけではないらしく、きのう読んだやはり山本さんへの追悼の記事が、その『アイの物語』を取り上げてかなり手きびしく批判していた。 ぼくはここまで辛辣にいい切ってしまうつもりはないが、この記事に書かれてあることにはほぼ全面的に賛成

                                    【追悼:山本弘さん】ぼくが世界でいちばん好きでいちばん嫌いな作家、山本弘とは何者だったのか。(第二回:小説作品編前編)|海燕(ライター)
                                  • No. 2047 西側はいかにして敗れたか

                                    How the West Was Defeated by Pepe Escobar エマニュエル・トッドは歴史家、人口学者、人類学者、社会学者、政治アナリストであり、滅びゆく種の一人だ。彼はフランスに残る数少ないインテリの一人で、西側から東側まで冷戦時代の若い世代を魅了したブローデル、サルトル、ドゥルーズ、フーコーの後継者である。 彼の最新作『La Défaite de L’Occident(西洋の敗北)』に関する最初の話題は、先週NATO圏内であるフランスで実際に出版されたというちょっとした奇跡である。独自の考えを持つ人によれば、この本は事実と検証されたデータに基づく手榴弾のような本で、「皇帝」プーチンによる「侵略」の周囲に築かれたロシア恐怖症の建物をすべて吹き飛ばすという。 オリガルヒに支配されたフランスの一部のメディアでさえ、いくつかの理由からトッドを無視することができなかった。それ

                                      No. 2047 西側はいかにして敗れたか
                                    • なぜビジネスパーソンに人文知が必要なのか?|株式会社COTEN

                                      コテンの深井です。 今回も友人のけんすうさんに、口頭記述して貰い記事を書きました。 読みやすく書いて貰ってるので是非最後まで読んでね。 ーーー 僕はよく「ビジネスパーソンに人文知が絶対に必要だ」という話をしているのですが、なかなか言いたいことを伝えるのに苦労をしておりまして・・・。 ここで改めて記事として そもそも人文知とは何か? なぜ人文知が重要なのか? なぜ人文知がビジネスパーソンに必要なのか? などを書いてみたいなと思います。 人文知とは何か?なぜ必要なの?人文知とは何か?人文知とは何か?というのは実は難しい話です。人によって定義が違ったり、言っていることが異なっている場合もあります。 例えば、「歴史や宗教などから、どう生きるべきかなどを知るための教養」、という説明をされることもありますし、「世界がどういうものかを読み解き、自らの認識を再構築する知のことだ」という説明がされることもあ

                                        なぜビジネスパーソンに人文知が必要なのか?|株式会社COTEN
                                      • 竹内芳郎とサルトル──思想の柔構造と思想のだらしなさ - 猿虎日記

                                        閏月社から出版された『竹内芳郎 その思想と時代』という本に、「竹内芳郎とサルトル──裸形の倫理」という論文を書きました。 honto.jp 本日、この本の合評会シンポジウムが開かれます。 「『竹内芳郎 その思想と時代』合評会シンポジウム」 2023年11月25日、於立教大学 日本サルトル学会主催 永野潤、池上聡一、小林成彬、澤田直、竹本研史、北見秀司、清眞人、佐々木隆治、田崎英明 参加希望の方は以下のGoogleフォームにご記入をお願い致します。https://t.co/oFWI8Bk6ln pic.twitter.com/NEyPsYuScB — 緑雨 (@ryoku28) October 21, 2023 以下、拙論の要約と、今日話せたら話そうと(全部は無理と思いますが)思っていることです。 *** 竹内芳郎という思想家の最初の著作は、1952年の『サルトル哲学入門』(後に『サルトル哲

                                          竹内芳郎とサルトル──思想の柔構造と思想のだらしなさ - 猿虎日記
                                        • 少し前から読書好きの人に注目されている本 - La couverture du MENU du blog de Hatena

                                          私も昔何冊か読みまして「漫画(第三哲学)ばかりでなく何か読もうかな?」と思って,あれこれたまに読んだりし始めたのだけれど,ちょっと注目されているのが,【シモーヌ・ド・ボーヴォワール】老いですかね。気が向いたら読んでみてね。けして暗い話ではなく,現実の事です。 最近思うんですが、今の超高齢化が今後何時までも続くとは思えないのだ。と勝手に思っている。年寄りに育てられたからか,もう早くから高齢者は割と目に付くほうだとおもう。それで最近終活に手を付けだしたりしているんだけれど....そこで,あれこれ動画を見たり、本を物色したり手持ちの本なども徹底して整理し始めた。 で,気が付いたのがサルトルとボーボワールですね。特にボーボワールの著書は良く読まれているようなのだ。 実際に彼女は78歳没で、サルトルと共にモンパルナス墓地に埋葬された。詳しく知りたい人は シモーヌ・ド・ボーヴォワールあるいは自由への道

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                                          • いまだ到来しない世界へ|ちくま学芸文庫|熊野 純彦|webちくま

                                            近代日本に「理想」という言葉を生んだプラトン哲学。その主著『ポリテイア』の核心を読み解き、哲学という営みが切りひらく最良の地平を描いた納富信留『プラトン 理想国の現在』が、このほど新版として文庫化されました。本書の問いかけを納富氏の足跡のなかに位置づけ、その哲学的意義をクリアに示した、熊野純彦先生による「解説」をご覧ください。 もう20年もまえのことになる。2002年の2月、北海道大学の千葉恵が最初の単著を出版した。『アリストテレスと形而上学の可能性』と題された大冊である。千葉とわたしとのあいだには、1990年にともに北大に就職したという所縁があった。本を贈られたこともあり、たしか神田の学士会館の一室で開かれた合評会に足をはこんだ。 野矢茂樹も北大の教養部で哲学と論理学とを講じていたことがあり、ほんの半年のことだったとはいえ、わたしとも同僚であった時期がある。野矢もまた、かつての研究室の隣

                                              いまだ到来しない世界へ|ちくま学芸文庫|熊野 純彦|webちくま
                                            • ニック・ランド、ホワイト健訳「サイバーゴシック」|anon press

                                              ◆原文紹介 ニック・ランドの「サイバーゴシック」は、1998年にJoan Broadhurst Dixon & Eric Cassidy編『Virtual Futures: Cyberotics, Technology and Posthuman Pragmatism』に掲載されたのが初出である。同書は、サイバーフェミニズム、唯物論哲学、ポストモダン・フィクション、コンピュータ・カルチャー、パフォーマンス・アートといった多様な論考を収めた、いかにも90年代らしい内容で、寄稿者にはランドと共にCCRUを立ち上げたサイバーフェミニストのセイディ・プラントやニューマテリアリズムの文脈で知られるマヌエル・デランダなどが名を連ねている。ランドの「サイバーゴシック」はその中の一編ということになる。 さて、「サイバーゴシック」は、サイバーパンクの聖典ウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』に登場するAI

                                                ニック・ランド、ホワイト健訳「サイバーゴシック」|anon press
                                              • アニメと反戦(6)『攻殻機動隊』 - 猿虎日記

                                                アニメと反戦(1)『機動戦士ガンダム』1 - 猿虎日記 アニメと反戦(2)『機動戦士ガンダム』2 - 猿虎日記 アニメと反戦(3)『超時空要塞マクロス』 - 猿虎日記 アニメと反戦(4)『宇宙戦艦ヤマト』 - 猿虎日記 アニメと反戦(5)『カウボーイ・ビバップ』 - 猿虎日記 アニメの『攻殻機動隊』シリーズで草薙素子役をされていた田中敦子さんが亡くなったそうだ。そのことを話題にするSNSの中に以下の記事を紹介するものがあった。 note.com アニメ『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX』(2002〜2003年)(以下『攻殻SAC』と略)の冒頭で草薙素子が言う「世の中に不満があるなら自分を変えろ。それが嫌なら耳と目を閉じ、口を噤んで孤独に暮らせ。それも嫌なら・・・」という有名なセリフは、SNSなどで大抵「世の中に不満を言わずに受け入れろ」と引用されてしまっているけれど、 しか

                                                  アニメと反戦(6)『攻殻機動隊』 - 猿虎日記
                                                • 結局ハイデガーは『存在と時間』で何が言いたかったのか(轟 孝夫)

                                                  20世紀最大の哲学者のひとり、マルティン・ハイデガー。 彼が90年前に出版した『存在と時間』は、ハンナ・アーレントら哲学者はじめ、フランスではサルトル、フーコー、ドゥルーズなど「ポストモダン主義」の思想家たちに多大な影響を与えた。 また彼の説く「本来性」は日本人の「道」の感覚に通じることから、日本でも大変人気の高い哲学書として読み継がれている。 しかし同書は「難解の書」としての魅力も放っているため、チャレンジしてみたものの途中で挫折した方も多いのではないだろうか? 轟孝夫氏の著書『ハイデガー『存在と時間』入門』は「ハイデガーが本当に言いたかったこと」を10年かけて解明した一冊だ。 ハイデガーの説く「存在」とは一体なんなのか? 今回は、特別に「入門の入門」として、誰も解けなかったその「真理」を問答形式でわかりやすく、轟氏に寄稿していただいた。 「わかりやすく書けないのか」と先輩や編集者も苦言

                                                    結局ハイデガーは『存在と時間』で何が言いたかったのか(轟 孝夫)
                                                  • 哲学や思想は、このどうしようもない現実を変えることができるのか――。斎藤幸平×高橋哲哉でおくる「危機の時代と人文学」(斎藤 幸平,高橋 哲哉)

                                                    昨年、これまでの自身の研究の集大成として『マルクス解体』を上梓した斎藤幸平さん。今年一月、斎藤さんが多大な影響を受けたという哲学者・高橋哲哉さんとの対談イベントが、代官山蔦屋書店にて開催されました。前編に引き続き、この豪華対談の中身を大ボリュームでご紹介いたします。(前編はコチラ) まず「出来事」がなくては―― 斎藤 現実の問題に対して哲学や思想をどうすれば実践的に使えるのか。そのような意識を高橋さんの本から私は感じとっていたのですが、高橋さんもやはりそのようなことを意識されていたのでしょうか。 高橋 はい、そうですね。 斎藤 そうすると、高橋さんは学生時代、思想としてはノンポリだったのでしょうか? 当時、活動家になろうと思ったりはされなかったのでしょうか? 高橋 ノンポリでしたね。私はかなり早くから人文系の研究者を目指していました。それは今で言う「紙の」本が好きだったからで、哲学だけじゃ

                                                      哲学や思想は、このどうしようもない現実を変えることができるのか――。斎藤幸平×高橋哲哉でおくる「危機の時代と人文学」(斎藤 幸平,高橋 哲哉)
                                                    • ヘイトスピーチは意見ではない(サルトル) - 猿虎日記

                                                      杉田水脈氏が旧ツイッターにこういう投稿をしたそうです。 世間には特権が「ある」という人と「無い」という人、両方が存在します。であるならば、両方の意見を開陳する機会は均等に確保されるべきです。 「特権がある」という意見を「ヘイトの扇動」と決め付け、黙らせようとする報道機関があることに大変驚いています。 https://x.com/miosugita/status/1723303873992093968?s=20 サルトルは『ユダヤ人』(岩波新書、p.4(一部訳語改変))でこう書いています。 意見を持つということも、政府のワイン醸造政策についてでもあったら、まだ承認出来ないこともない。(……)これに反して、明示的に特定の個人を対象とし、その権利を剥奪したり、その生存を脅かしたりしかねない一主義を、意見などと呼ぶことは、わたしには出来ない。 今これ貼らなくていつ貼る、という感じですね…。 サルト

                                                        ヘイトスピーチは意見ではない(サルトル) - 猿虎日記
                                                      • 「世界限界の向日葵と永劫回帰の櫻」について - 雨上がり停留所

                                                        ◆はじめに この記事はMADMAX2023に提出した「世界限界の向日葵と永劫回帰の櫻」について、解説を加える記事です。 本作は芸術を主題としたサクラノ刻を題材にしています。 そのため、通常のMAD以上に芸術的な性質を持たせています。 簡単に言えば、美術史、哲学、詩、音楽等の知識を持つ批評家や作り手が解説を加えることで初めて価値を持つMADと言えます。 これは芸術全般の特徴で、フォービスムが何かを理解せずにマティスを見ても良さが分からない、オランピアの元ネタを理解しなければマネの革新性に気付けない、と同様に視聴者に一定の知識を要求するMADです。 写真が登場するまでの絵画は遠近法、陰影のつけ方等の写実性が一定の評価基準になりえたので、絵の「上手さ」が評価されていました。しかし、その後、ポスト印象派、フォービスム、キュビスム、ドイツ表現主義、抽象表現主義、シュールレアリスム、ポップアートと写実

                                                          「世界限界の向日葵と永劫回帰の櫻」について - 雨上がり停留所
                                                        • 藤子F不二雄とフランツ・ファノンとコロナウイルス - 猿虎日記

                                                          藤子・F・不二雄のSF短編のことを知ったのは、実を言うと、2000年に発行された永井均の『マンガは哲学する』経由であり、つまり、私はSF短編集のかなり遅れて来たファンなのである。私が2000年に読んだ『マンガは哲学する』は講談社刊の単行本だったが、同書はその後2004年に講談社で文庫化され、さらにその後出版社を変えて2009年に岩波現代文庫版が出て、現在に至る。 www.iwanami.co.jp 私は、2009年に、Web評論誌「コーラ」に「吸血鬼はフランツ・ファノンの夢を見るか」という論文を書いた。この論文で私は、藤子・F・不二雄のSF短編の中の「絶滅の島」(1985年)と「流血鬼」(1978年)という2つの作品を題材に、サルトルとファノンとろう文化などについて論じたのだが、今から思えばこの論文のテーマは、前回の記事で紹介した竹内の発言にある「加害者と被害者との歴史のなかでの弁証法的逆

                                                            藤子F不二雄とフランツ・ファノンとコロナウイルス - 猿虎日記
                                                          • 海外文学でこれ読んでおけば知的に思われる作品を教えて : 哲学ニュースnwk

                                                            2024年08月24日21:21 海外文学でこれ読んでおけば知的に思われる作品を教えて Tweet 1: 名無し募集中。。。@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 16:53:12.04 0.net 罪と罰とか 転載元:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/morningcoffee/1420098792/ ヴォイニッチ手稿が読めるかもしれません。 http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4802613.html 6: 名無し募集中。。。@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 16:55:57.03 0.net ラスコリニコフは読んだな 桜の園とかかな 7: 名無し募集中。。。@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 16:56:20.27 0.net 『考える人』2008年春号特集 「海外の長

                                                              海外文学でこれ読んでおけば知的に思われる作品を教えて : 哲学ニュースnwk
                                                            • 『普通という異常 健常発達という病』(講談社) - 著者:兼本 浩祐 - 斎藤 環による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

                                                              ADHDやASDを病いと呼ぶのなら、「普通」も同じように病いだーー「色、金、名誉」にこだわり、周囲の承認に疲れてしまった人たち。「いいね」によって、一つの「私」に束ねられる現代、極端… ADHDやASDを病いと呼ぶのなら、「普通」も同じように病いだーー 「色、金、名誉」にこだわり、周囲の承認に疲れてしまった人たち。 「いいね」によって、一つの「私」に束ねられる現代、極端な「普通」がもたらす「しんどさ」から抜け出すためのヒント ●「自分がどうしたいか」よりも「他人がどう見ているか気になって仕方がない」 ●「いじわるコミュニケーション」という承認欲求 ●流行へのとらわれ ●対人希求性が過多になる「しんどさ」 ●本音と建て前のやり取り ●社会のスタンダードから外れていないか不安 ●ドーパミン移行過剰症としての健常発達 ●親の「いいね」という魔法 「病」が、ある特性について、自分ないしは身近な他人

                                                                『普通という異常 健常発達という病』(講談社) - 著者:兼本 浩祐 - 斎藤 環による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
                                                              • 子どもの間に読んでおきたい本を教えて : 哲学ニュースnwk

                                                                2024年05月15日07:00 子どもの間に読んでおきたい本を教えて Tweet 1: バックドロップホールド(京都府)@\(^o^)/:2014/06/02(月) 21:12:06.63 ID:I70mN2SE0.net 転載元:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/news/1401711126/ ニートを製造しやすい家庭「親が無趣味」「母親のプライドが高い」 http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4698309.html 【画像】 これが赤色に見える奴wwwwww 3: アイアンクロー(やわらか銀行)@\(^o^)/:2014/06/02(月) 21:13:26.24 ID:3kwmJb6d0.net 学研まんがひみつシリーズ 4: パイルドライバー(チベット自治区)@\(^o^)/:2014/06/

                                                                  子どもの間に読んでおきたい本を教えて : 哲学ニュースnwk
                                                                • 『フランスの高校生が学んでいる哲学の教科書』(草思社) - 著者:シャルル・ペパン - シャルル・ペパン(Charles Pépin)による本文抜粋 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

                                                                  著者:シャルル・ペパン出版社:草思社装丁:単行本(192ページ)発売日:2023-11-01 ISBN-10:4794226802 ISBN-13:978-4794226808 フランスの高校では哲学が必修、バカロレア(大学入学資格試験)では文系理系を問わず哲学の筆記試験が課されます。本書は『フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者』に続く、シリーズ第二弾。60人に及ぶ哲学者に言及しながら、「主体」「文化」「理性と現実」「政治」「道徳」といったテーマを解説するベストセラー教科書です。著者は、哲学の教鞭をとる一方、教科書、参考書のほか、エッセイや小説を多数執筆。テレビやラジオ、映画にも出演し親しまれています。「おわりに」では、「哲学を学ぶことで私たちは幸せになれるのか?」という本質的な疑問に答えます。 哲学は私たちを救ってくれるのか?哲学は私たちを何から救ってくれるのか。 哲学は私たちを幸

                                                                    『フランスの高校生が学んでいる哲学の教科書』(草思社) - 著者:シャルル・ペパン - シャルル・ペパン(Charles Pépin)による本文抜粋 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
                                                                  • 体育がきらい - インタプリタかなくぎ流

                                                                    語学と演劇 私が奉職している語学学校では、通訳訓練に演劇を取り入れています。年に一度だけですが、秋の文化祭に向けて二ヶ月間ほど「語劇」の練習を行い、一般のお客様も含めた多くの観客に見てもらうというものです。 「語劇(ごげき)」というのは聞き慣れない言葉でしょうか。でも外語大学や語学学校などに通われたことがある方なら比較的なじみがあるかもしれません。つまりは「英語劇」「中国語劇」「スペイン語劇」……などなどを総称して語劇。自分が学んでいる外語でお芝居を上演するという取り組みないしはカリキュラムは、試みにネットで検索してみるとかなりたくさん見つかります。それも日本国内だけでなく海外のそうした学校においても。 これはつまり語学が、なかんずく「聞いて・話す」語学のスキルが身体表現と密接に結びついている(と考えられている)からでしょう。語学業界ではよく「言語の肉体化」などという言葉を使いますが、頭の

                                                                      体育がきらい - インタプリタかなくぎ流
                                                                    • フィッシュマンズ | ele-king

                                                                      少し落ち着いてきた。3日前にフィッシュマンズのツアー〝LONG SEASON 2023〟を観に行き、かなりコーフンして、人格などが変わり、しゃべり散らかしたあげく家に帰るまでがフィッシュマンズのライヴだと思っていたのに6時間寝て起きてもまだ同じで、昨日は取材の準備をしなければいけなかったのに何も頭に入らず、気がつくとフィッシュマンズを聴いているし、先ほど取材先から帰ってきてようやく地に足が着いてきた。おお、地面よ、そこにあったのか(『空中キャンプ』かよ)。あれから3日も経っているなんて信じられない。時の流れはほんともウソもつきすぎる。 フィッシュマンズのライヴはルーティンにならない。佐藤伸治がいないライヴに行くか行かないかでいちいち悩むので、好きなバンドのライヴだから機械的に足を運ぶという感じにはならないから。ただ、「いちいち悩む」こともルーティン化してきたきらいはあるので、悩むことも込み

                                                                        フィッシュマンズ | ele-king
                                                                      • 世界文学のベスト10を考察してみよう : 哲学ニュースnwk

                                                                        2024年02月25日22:27 世界文学のベスト10を考察してみよう Tweet 1:吾輩は名無しである:2011/08/21(日) 15:30:05.54 あえてこの考察に取り組んでみるとしたい 流れとしては個人的に、よりも一般的な見地からして、とする とりあえず 日本代表 源氏物語 アメリカ代表 ハックルベリー・フィン イギリス代表 ハムレット フランス代表 失われた時を求めて ドイツ代表 ファウスト イタリア代表 神曲 ここら辺は手堅いものと思うところだが、どうだろうか? 戦国時代に病気や怪我したらどうするの(´・ω・`) 2: 吾輩は名無しである:2011/08/21(日) 15:47:12.92 悪くないね 3: 吾輩は名無しである:2011/08/21(日) 15:49:06.47 中国はどうだろう西遊記? 5: 吾輩は名無しである:2011/08/21(日) 16:40:1

                                                                          世界文学のベスト10を考察してみよう : 哲学ニュースnwk
                                                                        • 【考察】アマガミ討論会 第二夜 森島はるか編|んぱんて

                                                                          1. 丘の上の家 やわらか田山こと田山花袋です。 こちらクニキダー・ドッピオこと国木田独歩君です。 国木田です。 本日のアマガミ討論会は、国木田君のお宅からお送りします。いかがお過ごしでしょうか。 ライスカレーを拵えようと台所に行ったところ、田山君が勝手口に立っていました。何してるの。 それにしても好い処ですね、君。この佇まい、如何にも武蔵野っていう気がする。 はい、アマガミ討論会です。今夜は主に森島はるかについてフレッシに語っていきたいと思います。 アマガミ考は森島はるかに始まり、森島はるかに終わる。これは楽しみだね。 案外と型を気にするんですね。硯友社かな。 いやしかし、この討論会はぜひ永く続けていきたいね。まア、6回くらいかな。 えらく妥当な目標設定で何よりです。 ■ 国木田の家は六畳一間、そのつぎが二畳、その向こうが勝手になっていて、何でも東京の商人が隠居所か何かに建てたものである

                                                                            【考察】アマガミ討論会 第二夜 森島はるか編|んぱんて
                                                                          • 【2万7千字無料公開】高橋和夫『パレスチナ問題の展開』、はじめに〜第二章まで試し読み公開!|左右社

                                                                            2023年10月7日の、イスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃と、イスラエル軍の報復攻撃から4ヶ月以上が経過しました。ガザ地区の保健当局によると、これまでの死者数は3万人近くにのぼるといいます。 虐殺が続くこの異常事態の背景には、何がそびえ立っているのか? 中東研究の第一人者・高橋和夫先生による『パレスチナ問題の展開』は、「複雑で難しい」と考えられているパレスチナ問題を、丁寧に解きほぐす最良の入門書です。 本書の読みやすさ、わかりやすさをもっと多くの方に知ってもらうべく、冒頭を2万7千字ほど無料公開いたします。2021年刊行の本書は、パレスチナ問題以前のパレスチナから、ハマスとネタニヤフ、そしてバイデン米大統領就任までの範囲をカバーしています。数ある入門書の中から何を読んでいいかわからないという方に、ぜひおすすめしたい一冊です。 ★★★ 単行本は各書店、ネット書店様でご購入いただけます

                                                                              【2万7千字無料公開】高橋和夫『パレスチナ問題の展開』、はじめに〜第二章まで試し読み公開!|左右社
                                                                            • 存在と無 - Wikipedia

                                                                              この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方) 出典検索?: "存在と無" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2022年3月) 『存在と無―現象学的存在論の試み 』(原題: L'Être et le néant: Essai d'ontologie phénoménologique、英題: Being and Nothingness: An Essay on Phenomenological Ontology)は、フランスの哲学者ジャン=ポール・サルトル(Jean-Paul Sartre)の哲学的主著であり、20世紀に一躍、実存主義ブームを巻き起こした著作としても有名である。 概略[編集]

                                                                              • 【日本人最大の弱点! 出口学長・哲学と宗教特別講義】20世紀の思想界に波紋の石を投げ込んだ「5人の哲学者」とは?

                                                                                1948年三重県生まれ。京都大学を卒業後、1972年に日本生命保険相互会社に入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当するとともに、生命保険協会の初代財務企画専門委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、同社を退職。2006年に生命保険準備会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年の生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社を開業。社長、会長を10年務めたのち、2018年より立命館アジア太平洋大学(APU)学長。2024年より現職。 哲学と宗教全史 世界1200都市を訪れ、1万冊超を読破した“現代の知の巨人”、 稀代の読書家として知られる出口治明APU(立命館アジア太平洋大学)学長。 歴史への造詣が深いことから、京都大学の「国際人のグローバル・リテラシー」特別講義では 世界史の講義を受け持った。 その出口学長が3年を

                                                                                  【日本人最大の弱点! 出口学長・哲学と宗教特別講義】20世紀の思想界に波紋の石を投げ込んだ「5人の哲学者」とは?
                                                                                • 【対談】『今日のアニミズム』から『空海論/仏教論』へ/奥野克巳+清水高志

                                                                                  『今日のアニミズム』から『空海論/仏教論』へ 清水高志+奥野克巳 まえがき 小社より刊行した『今日のアニミズム』の増刷(2刷)、及び『空海論/仏教論』の増刷(2刷)を記念し、『今日のアニミズム』の(共)著者である文化人類学者・奥野克巳氏と、同じく『今日のアニミズム』の(共)著者で、『空海論/仏教論』の著者でもある清水高志氏に対談を実施いただいた(2024年1月収録)。 『今日のアニミズム』には奥野・清水両氏による書き下ろしの論考に加えて、両者の対談も収録されている。同書の制作の過程で、両氏は、アニミズムの現代的意義を探求するとともに、文化人類学者・岩田慶治の仕事から仏教の重要性へと関心を移していった。その結果、生まれたのが清水氏の『空海論/仏教論』であった。ウッダーラカ・アールニ、プラトン、ナーガールジュナからレヴィ=ストロース、そして現代哲学までを総動員しながら、仏教を思考する本書は、西