’80年代にアメリカ南部の小さな学生街からインディ・シーンのリーダーとなり、90s突入後の「アンダーグラウンドがオーヴァーグラウンド」に完全に転化したアメリカン・カルチャーにおける大御所存在にまで成長したR.E.M.。シーンにおける自身の存在感が大きくなればなるほど、政治や社会に対しての発言も大きくなっていったR.E.M.だが、本作はそんな彼らがインディで最後に発表したアルバムであり、同時に明確な政治的主張を始めた作品。 「誤った労働倫理がアメリカの間違いの元」と歌う「Finest Worksong」や、’50年代の冷戦時代に「赤狩り」の陰で暗躍した上院議員を批判した「Exhuming McCarthy」なども光るが、最大の聴きものであり、その後のUSロックのアンセムとなったのは、政治腐敗や戦争、航空機事故や人口爆発など当時の社会問題を攻撃し徹底的に皮肉った「It’s The End Of