2030年、ソウル市のあるデパート。消費者が購入したノートブック・パンコンの裏には「MIS」と書かれている。「メイド・イン・スペース(Made in Space)」の略だ。ノートブック・パンコンは今やノート1冊買うのと同じ値段まで下がった。それだけではない。大型テレビからDRAMまで、ほとんどがガムを買うほどの値段だ。「メード・イン・チャイナ」がすべて「メイド・イン・スペース」に取って代わった結果だ。 かつて低賃金のメリットの魅力で中国に押し寄せた多国籍企業だが、今は先を争って宇宙に工場を建て、エネルギー資源が無限の宇宙で生産された製品は、地球に送られ、販売されているのだ。自動化できる製品はすべて宇宙で生産されている。 理由は簡単だ。無重力状態で機械を動かせば、永久に動き続けるからだ。工場稼動のため石油エネルギー消費は大幅に減り、工場のない地球は環境にやさしくなった。一時、世界最強国も