最近、"ヘリコプターマネー"なる経済政策が注目を集めている。そのきっかけは、7月12日のバーナンキ元FRB議長と政府関係者の会談である。7月14日には、安倍首相の経済ブレーンの一人がバーナンキ氏と永久債の発行を議論していたことが報道され、今後の経済対策への期待から円安、株高が進んだ。 バーナンキ氏は、ヘリコプターマネーに積極的な考えを持つことで知られてきた。安倍首相が「政策を総動員する」と言い続ける中で、今回、会談の報道が出たことで「わが国でヘリコプターマネーが始まる」との期待が高まったことは間違いない。 ヘリコプターマネーの元々の意味は、政府がヘリコプターから国民に対してお金をばらまくことを意味する。実際には、政府が国民に現金や商品券を給付することで、国民の心理を好転させ、消費や投資が増えることでデフレからの脱却を図ることが狙いだ。 確かに、わが国の経済政策を見ると、財政・金融政策ともに