世界中に新型コロナウイルスの感染が広がるなか、アフリカ大陸の国々でも感染が確認されるケースが増えています。一方で、水道による水の供給が行き届かず、予防策として効果的な手洗いを十分に行えない人も多く、感染の拡大が懸念されています。 また、1994年の民主化以降、黒人中心の政党による長期政権が続く中、行政や公共事業をめぐる汚職がはびこり、各地で水道事業までもが機能不全に陥る事態になっていて、水道から水を得られない住民が増えています。 南部の町では住宅の庭にある水道の蛇口をひねっても水は出ず、この2年ほどは水の供給が止まっているということです。 取材中、自治体が派遣した給水車が数週間ぶりに町にやってくると、人々はバケツを持って家から飛び出し、あっというまに長い列ができていました。 人々は、「新型コロナウイルスの予防策で手を洗いたいが十分にできず不安だ」とか、「水がないのにどうやって手を洗うんだ」