記者の母校の学食が40年以上の歴史を閉じた。うどん170円、カレー260円…。安くておいしい青春の味。卒業して約20年。愛着があるのは立派な校舎より、3年間ほぼ毎日通った食堂だ。全国でも学食が姿を消していると聞く。事業者の経営悪化で学校寮の食事が突然停止するトラブルも起きた。どうしたら「持続可能な学食」が実現するのだろう。無料キャンペーンや看板メニュー、交流サイト(SNS)での発信など工夫を重ねる現場を訪ねた。 【写真】学食経営「利益ゼロ」も 0円となった所得金額を示して「経営努力だけではどうしようもない」と訴える、広島県内の高校の食堂の元経営者 一時しのぎでなく「食のインフラ」守る 午後0時半。昼休憩のチャイムが鳴り生徒が続々と食堂へ向かう。舟入高(中区)で今月2日に始まった「学食に行こうキャンペーン」。PTAが予算を組み、来年1月までクラスごとに1回分の食事を無料提供する。 初日は和風