「WEST EXPRESS銀河」(以下、銀河)はJR西日本が、クルーズトレインや従来の新幹線でも昼行特急でもない「新たな長距離列車」と標榜して運転を開始した特急列車である。本来は5月8日に運転開始のはずだったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で運休が続き、GoToキャンペーンも始まり人々の動きもようやく許容されてきた9月、4カ月遅れでスタートとなった。 車両は117系を大胆に改装した6両1編成だけのため、11月末までは京都〜出雲市間を伯備線経由で週2回、京都発が月・金、出雲市発が水・土を基本とする夜行運転(上りは大阪行き)で、12月からは路線を変えて下関への昼行特急として来年3月までが予定されている。 この列車はどのような考えから生まれたのか、今年1月に吹田総合車両センターで行われた報道公開時の聞き取り取材を振り返ってみる。 車窓を眺めるゆったりした旅を提供 この列車のキーワードは、「多