訪日の外国人旅行者数(インバウンド)は、東京でのオリンピック開催が決定した2013年から急増し、増加の一途。観光地だけでなく各地に外国人が行き交う姿はもはや日常です。小学校での英語学習も始まりましたが、応用言語学者であり、北九州市立大学で大学生に英語を教えているアン・クレシーニさんは「真っ先に外国語学習」という考え方には「ちょっと待った!」とのこと。その理由を聞いてみました。 まずはしっかり「母国語」を アン:アンちゃんは普段、大学の授業で学生たちにいろいろな課題を出すけど、あるとき気づいた。彼らは「英語で答えられない」のではなくて、「日本語でもその答えを持っていない」と。プレゼンテーションの授業があって、プレゼンの仕方を教えても、そもそも意見がない。意見がないから英語にできるはずもない。 宮本:まずは母国語をしっかり学んでから、外国語を。アンちゃんはそんな考えなのですね。 アン:そう。当