ミヤザキワールド ─宮崎駿の闇と光─ 作者: スーザンネイピア出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/11/06メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るアニメーションと日本文化の研究者スーザン・ネイピアが真正面から宮崎駿を捉えて書いた伝記である。宮崎駿については日本語では膨大に語られた資料があり、本人の真意もいまいち捉えがたい面があり、作品的にも──と日本文化に精通していないと真正面からの伝記はなかなか難しいんじゃないかな──と若干侮っていたんだけど、読みはじめてしばらくしたらいやあこれはすごい! と惚れ込んでしまった。 情熱的な筆致で、同時にとてもロジカルで、先行の研究や批評を丁寧に織り交ぜながら、自身の見解もしっかりと取り込んでいく。宮崎駿の人生と作品をおっていく中で、特に重要な部分についてはしっかりと文字数を費やしてアニメのシーンを描写していくのだけど、その文章が