山口県岩国市の山林で建設が進む大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業が中国系企業に買収されたことが、地元に波紋を広げている。数回にわたり事業が転売されたことで事業主の実態が把握できず、トラブルなどが起きた場合、「どこが対処するのか」と住民は不安を抱える。「顔の見えない」外国資本によるメガソーラーの買収は全国に広がっており、安全保障上の懸念も指摘される。 事業用地周辺には建設反対の看板が立つ =山口県岩国市買収したのは、中国に本社を置く上海電力の100%子会社、上海電力日本。昨年9月にファンド運営会社、アール・エス・アセットマネジメント(東京)からメガソーラー事業会社の株式を100%取得した。 計画によると、同市美和町の元ゴルフ場開発用地を造成し、敷地面積214ヘクタールのうち110ヘクタールに太陽光パネル約30万枚を設置。出力は75メガワットで、一般家庭約2万2500世帯分に相当する。全て