関西電力の経営幹部らによる3億円を超える金品受領問題で関西電力の岩根茂樹社長は午後2時から記者会見を開いています。幹部らは現金や商品券のほか小判型の金貨や金杯、アメリカ・ドルなどを受け取っており、常務と元副社長の2人は受領額がそれぞれ1億円を超えていたことが分かりました。
関西電力の岩根茂樹社長は27日午前、記者会見を開き、関西電力の原子力発電所がある福井県高浜町の元助役から会長や社長など経営幹部や社員、合わせて20人が金品を受け取り、その総額はおよそ3億2000万円にのぼることを明らかにしました。そのうえで岩根社長は「関係者や社会の皆様に多大な心配をおかけし、深くおわび申し上げます」と陳謝しました。 このなかで岩根社長は会長や社長などの経営幹部や社員、合わせて20人が、去年までの7年間にわたって3億2000万円相当にのぼる金品を受け取っていたことを明らかにしました。 金品を渡していたのは関西電力の原子力発電所がある福井県高浜町の森山栄治元助役でした。岩根社長は森山元助役について、「地元の有力者で、さまざまにお世話になっている。金品の返還を申し出たが、厳しい態度で拒まれた。関係悪化をおそれ、返せなかった」と述べるとともにこれらの金品は一時的に受け取ったものだ
稲田朋美元防衛相/(c)朝日新聞 2日に2度目の記者会見を関西電力の八木誠会長(中)と岩根茂樹社長(右)(撮影/今西憲之) 自民党の稲田朋美元防衛相の政治資金報告書 アイビックスの吉田敏貢会長は稲田氏の後援会長を務めている。 関西電力の役員ら20人が3億2千万円もの金品を、原発がある福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(故人)から受け取っていた問題で、関電は2日、記者会見を再度開き、社内調査の結果を公表した。八木誠会長は金貨や金杯、スーツ仕立券など859万円相当を、岩根茂樹社長は金貨10枚(150万円)を受け取っていたことなどが判明。だが、進退については「再発防止、真相究明することで役割を果たしたい」とし、2人は辞任せず減給処分になると説明した。 【アイビックスの吉田敏貢会長の名前があった「収支報告書」はこちら】 社内調査報告書では、高浜町の「影の町長」とも呼ばれた森山氏が「国会議員に広い人脈
関西電力の経営幹部らの金品受領問題で、会長や副社長ら11人はスーツの仕立券を75着分合わせて3750万円相当を受け取り、その大半を返却せずに使っていました。1着当たり50万円相当の高級品でしたが、関西電力は「儀礼の範囲と考えていた」としています。 八木誠会長が2着分、豊松秀己元副社長が20着分、森中郁雄副社長が16着分など11人が合わせて75着分を受け取っていました。 元助役に仕立券や同額程度の物品で返却していたのは、14着分を受け取った鈴木聡常務だけで、ほかの幹部らは大半をスーツの仕立てに使い、返却もしていませんでした。 こうした仕立券の受け取りについて、岩根茂樹社長は先月27日の会見で、中身や金額など明かさないまま中元や歳暮などと同様の「儀礼の範囲のもの」と説明していましたが、今月2日の会見では一転して「金額的に良識の範囲外に整理し直した」と釈明していて、経営陣の一般的な社会常識とかけ
関西電力高浜原発の(左から)1号機、2号機、3号機、4号機=福井県高浜町で2019年5月30日午後2時50分、本社ヘリから 関西電力の八木誠会長(69)ら6人が2011年からの7年間で、福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(今年3月に90歳で死亡)から、計約1億8000万円の資金を受け取っていたことが、金沢国税局の税務調査で判明した。同町には関電高浜原発がある。 関係者によると、会長のほかに岩根茂樹社長(66)、豊松秀己元副社長(65)が含まれる。金沢国税局は昨年1月、高浜原発や大飯原発(福井県おおい町)の関連工事を請け負う高浜町の建設会社への税務調査を開始。同社を端緒に調べたところ、工事受注などの手数料として、森山氏が約3億円を受け取っていたことを確認した。 さらに調査を進めた結果、森山氏が関電役員ら6人の個人口座に送金するなどしていたことも明らかになった。手数料の一部をめぐって、森山氏は所
関西電力の経営幹部らによる3億円を超える金品受領問題で関西電力の岩根茂樹社長は改めて記者会見を開きました。 幹部らは現金や商品券のほか小判型の金貨や金杯、アメリカ・ドルなどを受け取っており、常務と元副社長の2人は受領額がそれぞれ1億円を超えていたことが分かりました。 ▽八木誠会長は金貨や商品券、スーツなど859万円相当、 ▽岩根茂樹社長は金貨150万円相当をそれぞれ受け取っていました。 金品を最も多く受け取っていたのは、 ▽原子力事業本部長代理の鈴木聡常務でおよそ1億2367万円、 ▽次いで原子力事業の経験が長い豊松秀己元副社長がおよそ1億1057万円で、 2人は現金のほか商品券や外貨、金貨などを受け取っていたということです。 関西電力は、すでに実施し、これまで明らかにしていなかった経営幹部の社内処分の内容を明らかにしました。 八木誠会長は報酬の2割を2か月返上、岩根茂樹社長は報酬の2割を
9月27日に謝罪会見を行った関西電力の岩根茂雄社長(C)朝日新聞社 今年3月、死去した福井県高浜長の森山栄治元助役(C)朝日新聞社 関西電力の八木誠会長(69)や岩根茂樹社長(66)を含む役員ら20人が関電高浜原発が立地する福井県高浜町の森山栄治元助役=3月に90歳で死亡=から、約3億2千万円を受け取っていた問題で、岩根社長が9月27日に会見し、陳謝した。すでに幹部たちは修正申告しているという。 高浜町は若狭湾に面した関西電力の高浜原発の立地町で、大飯町、美浜町と並ぶ「原発銀座」だ。 原発マネーの還流かと疑われる3億2千万円の不透明な裏金は、金沢国税局の税務調査で判明した。 高浜原発や大飯原発の関連工事を請け負う高浜町の建設会社への税務調査をしたところ、工事受注などの手数料として、森山元助役が約3億円を受け取っていたことが判明。その後、森山氏はその一部とみられる金を関電役員ら6人の個人口座
関西電力の経営幹部らが原子力発電所のある地元の有力者から3億円を超える金品を受け取っていた問題で、八木誠会長が責任をとって会長を辞任する方向で調整していることが明らかになりました。また、岩根茂樹社長は近く設ける第三者委員会の調査が終了するまでは職にとどまり、その後、辞任する方向だということです。 関係者によりますと、このうち、八木会長は今回の問題の責任をとって会長を辞任する方向で調整を進めていて、9日、会社が開く臨時の取締役会で決定するものとみられます。 八木会長は今月2日に開いた記者会見で森山元助役から金貨や商品券、スーツなど859万円相当を、受け取っていたことが明らかになっていますが、「すべてのうみを出し切るため、徹底的な調査、原因究明、再発防止対策を確立し、これを実施することが私の務めだ」などと述べて辞任を否定していました。これに対し、市民や行政などから責任を問う声が強まっていました
会見して金品を受け取ったことを認めた関西電力の岩根茂樹社長 (C)朝日新聞社 本誌が入手した関西電力を告発した文書 関西電力の八木誠会長(69)や岩根茂樹社長(66)を含む役員ら20人が関電高浜原発が立地する福井県高浜町の森山栄治元助役=3月に90歳で死去=から、約3億2千万円分の金品を受け取っていた問題を今年3月、告発していた“文書”を本誌は入手した。 【画像】これが関西電力の裏金告発文書 金品を提供していた、高浜町の森山元助役は3億円以上もの資金を地元の建設会社「吉田開発」から得ていたことが金沢国税局の税務調査で明らかになっている。 今年3月10日の日付が振られた告発文書はいきなりこう始まる。 <このたび、関西電力が第2の日産にならぬよう、岩根社長に忠言いたします> カルロス・ゴーン元会長の逮捕で揺れる、日産自動車スキャンダルを引き合いに出している。そして、森山氏が関西電力に提供してき
関西電力の幹部に3億円以上の金品を渡していた福井県高浜町の元助役は、関電から工事を受注していた会社の役員でした。関電は10月2日、改めて会見を開くことを決めました。 午前11時、原発の担当の役員らが福井県庁を訪れたほか、大阪府、大阪市にも訪れ、一連の問題について謝罪と説明に追われました。 大阪府の吉村知事は・・・ 「原発を扱う以上、経営の透明性が必要だと思いますし。多額の金銭を受け取った幹部は、当然、責任を負うべきだと思いますし、辞任すべきだと思いますよ」(大阪府 吉村洋文知事) 地元・高浜町の町長は・・・ 「関西電力の社長・会長を含め、お金が流れていたというので、非常に地元でもショッキングなこととして受け止めている」(高浜町 野瀬豊町長) 3億円を超える金品を渡していたという高浜町の森山栄治元助役(今年3月90歳で死去)。先週の会見で、関西電力の岩根茂樹社長はこう釈明していました。 「も
関西電力の旧経営幹部らが福井県高浜町の元助役から多額の金品を受け取っていた問題などで、刑事告発されていた八木前会長や岩根前社長ら9人について、大阪地検特捜部がいずれも不起訴にする方針を固めたことが関係者への取材でわかりました。 関西電力の八木誠前会長や岩根茂樹前社長ら旧経営幹部が原子力発電所が立地する福井県高浜町の森山栄治元助役から多額の金品を受け取った問題で、元助役の関係する企業に工事費を水増しして発注し、関西電力に損害を与えたなどとして、市民団体が特別背任や会社法の収賄などの疑いがあるとして刑事告発していました。 大阪地検特捜部は、去年10月、旧経営幹部が業績悪化でカットした役員報酬を補てんしていた問題などもあわせて、八木前会長や岩根前社長ら9人への告発を受理して捜査した結果、いずれも不起訴にする方針を固めたことが関係者への取材でわかりました。 関係者によりますと、元幹部の一部は、特捜
Close-Up Enterprise 日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。 バックナンバー一覧 関西電力の岩根茂樹社長ら役員20人が、高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町の元助役から総額3.2億円相当の金品を受け取っていたことが判明した。原発を保有する電力会社への視線は厳しく、いよいよ原発消滅へのカウントダウンが始まった。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮) 「もう原子力は終わりでしょうね」。大手電力会社関係者は肩を落とした。 東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故で、原発の“安全神話”は崩壊し、信頼は地に落ちた。 そんな中、関西電力は膨大な人材とコストをかけて原発再稼働にまい進し、原発7基が原子力規制委員会の安全審査をクリアし、うち4基で再稼働を果たした。関電には、震災後の日本の原発をけ
関西電力の役員らが福井県高浜町の元助役から多額の金品を受け取っていた問題で、幹部クラスの人権教育研修の講師として元助役が招かれていたことがわかりました。 高浜町の森山栄治元助役は関西電力高浜原発の誘致に協力した中心人物とされていますが、関電の役員ら20人に約3億2000万円分の金品を渡していたことが明らかになっています。 関西電力の八木誠会長が原子力事業本部にいた2006年から2010年頃、定期的に原子力担当の幹部職員らを対象にした人権教育研修が行われ、森山元助役が講師として招かれていました。幹部らから「先生」と呼ばれ、懇親会も催されていたといいます。 森山元助役は助役を退任した年から30年以上にわたって関電が全額出資する子会社「関電プラント」の顧問を務めていたことも新たにわかりました。10月1日、記者の取材に対し、関西電力の岩根社長は… 「(Q子会社の顧問を務めていた?)そこについても(
関西電力の経営幹部らの不透明な金品受領問題で、3人の幹部は、福井県高浜町の元助役からだけでなく、関西電力が工事を発注した業者からも現金や商品券を受け取っていたことがわかりました。発注先から直接、還流した形で、批判がさらに高まるものとみられます。 関西電力は2日、岩根茂樹社長らが会見を開き、経営幹部ら20人が高浜町の森山栄治元助役から現金や金貨などおよそ3億2000万円相当の金品を受け取っていたことを明らかにしました。 金品のほとんどは森山元助役から渡されていましたが、 ▽豊松秀己元副社長、 ▽鈴木聡常務、 ▽大塚茂樹常務の3人は、森山氏が顧問を務めていた「吉田開発」など関西電力が工事を発注した業者2社からも金品を受け取っていたことがわかりました。 このうち、 ▽大塚常務は吉田開発から100万円の現金と40万円分の商品券を、 ▽豊松元副社長と鈴木常務はもう一方の業者から1着50万円のスーツの
関西電力の経営幹部らが福井県高浜町の元助役から3億円を超える不透明な金品を受け取っていた問題で、元助役の自宅から金品の提供先や金額などが詳細に記されたメモが見つかっていたことが関係者への取材で分かりました。メモに記載されていた金品は国税局の税務調査のあと、経営幹部らの自宅などから見つかったということです。 関係者によりますと、このうち経営幹部ら6人への金品の提供は、金沢国税局の税務調査をきっかけに明らかになりましたが、森山元助役の自宅から金品の提供先や金額などが詳細に記されたメモが見つかっていたことが新たに分かりました。 このメモなどをもとに国税局が調査を進めたところ、関西電力の経営幹部らの自宅などからリストに記載されていた金品が見つかり、その一部は菓子袋などに入ったまま、ほぼ手付かずの状態で保管されていたということです。 関西電力はこれまで金品を受け取った個人名や金額などの詳細を明らかに
関西電力の経営幹部らが福井県高浜町の元助役から金品を受け取っていた問題で、調査を行った第三者委員会は最終報告書をまとめました。金品を受け取っていた社員は75人と、これまでに公表された数から大幅に増え、金品の総額は3億6000万円相当に上るということです。 この問題を調査してきた弁護士4人で構成する第三者委員会は、最終報告書をまとめ、14日、公表しました。 この中で、金品を受け取っていた社員の数は75人と、会社が公表した23人より大幅に増えました。金品の総額は3億6000万円相当に上るということです。 また元助役に対して、関西電力の役員や社員が工事を発注する前に工事の内容や発注予定額を伝えたうえで、約束に沿って発注するなど特別な配慮をしてきたとして、便宜を図っていたことを認定しました。 一方、元助役が金品を提供したのは、その見返りとして自分の関係する企業に関西電力から工事を発注させて経済的利
記者会見で質問を受ける関西電力の八木誠会長(左から2人目)と岩根茂樹社長(同3人目)ら=2日、大阪市福島区 (時事通信社) 前回、関西電力資金還流事件について高浜発電所における異常な過剰投資、投資回収が不可能と言うほかない無謀な投資について論じました。 2回目は、美浜発電所における同様な異常性を論ずる予定でしたが、第一回を校了した後に、元助役の関連会社が稲田朋美代議士(自民党・福井一区)や高木毅代議士(自民党・福井二区)と資金的、人的に密接な関係があることが報じられる*とほぼ同時に、「関西電力被害者論」がSNSやブログ等で大量に流布されるようになりました。 <* 関電に金品の元助役株主の会社、稲田氏側に36万円寄付2019/10/04 朝日新聞、関電3億2千万円“裏金” 元助役の関連会社が稲田朋美元防衛相ら自民党議員に献金 後援会長も2019/10/03週刊朝日> これらの「発信源」の中に
関西電力元役員らの金品受領や役員報酬の補塡(ほてん)などの問題で、大阪地検特捜部は9日、会社法の収賄や特別背任などの疑いで市民団体から告発された森詳介元会長ら元役員9人全員を不起訴(嫌疑不十分)とし、発表した。市民団体は処分を不服として、検察審査会に審査を申し立てる方針。 不起訴となったのは、森元会長のほか、八木誠前会長▽岩根茂樹前社長▽豊松秀己元副社長▽八嶋康博元監査役――ら9人。 関電の第三者委員会が昨年3月に出した調査報告書などは、元役員ら83人が、原発がある福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(故人)側から30年以上にわたり、計約3億7千万円相当の金品を受け取ったと指摘した。また、東日本大震災後の電気料金値上げに伴って減額した役員報酬について、役員の退任後に相談役などに委嘱する形で、関電側が計約2億6千万円を補塡していたことも判明した。 特捜部は昨年10月に市民団体の刑事告発を受理。元
記者会見の冒頭、頭を下げる関西電力の岩根茂樹社長(手前から2人目)=大阪市北区で2019年9月27日午前11時、梅田麻衣子撮影 関西電力の八木誠会長や岩根茂樹社長ら6人が、高浜原発がある福井県高浜町の元助役、森山栄治氏から7年間で計約1億8000万円を受け取り、金沢国税局から申告漏れを指摘された問題。建設会社に工事費として支払われた「原発マネー」が地元の顔役を通して経営陣に還流したとみえる癒着の構図が浮き彫りになった。経営陣のコンプライアンスの欠如が厳しく問われる不祥事に「許されない」と怒りの声が上がった。 森山氏がかつて助役を務めていた高浜町の役場には、早朝から報道陣が詰めかけ、幹部らが対応に追われた。野瀬豊町長は出張中で、町幹部は「助役を退任してから30年以上が経過しているので、町としてコメントしようがない」などと話した。
事業者向けの電力販売を巡る大手電力のカルテル問題で、公正取引委員会が独禁法違反(不当な取引制限)で課徴金納付を命じる方針を固めた中部電力、中国電力、九州電力の3社に対し、関西電力幹部が協議を持ち掛け、それぞれとカルテルを結んだとみられることが26日、分かった。関電は公取委に最初に違反を申告したため課徴金減免(リーニエンシー)制度で納付を免れる見通し。課徴金の対象となる大手電力からは「関電だけがぬけぬけと免れるとは」との恨み節も出ている。 関係者によると、各社はオフィスビルや大規模工場向けの「特別高圧電力」、中小ビルや中規模工場向けの「高圧電力」の販売で、互いに他社の区域での営業を控え顧客獲得を制限していた疑いがある。 電力小売りは事業者向けから順次自由化が始まり、平成28年に家庭向け電力も対象となり全面自由化。新電力の参入や大手電力のエリアを超えた営業が認められるようになった。 関係者によ
原発利権をめぐる深い闇の一端がとうとうあらわになった。関西電力の八木誠会長ら幹部20人が、高浜原発のある福井県高浜町の森山栄治・元助役(今年3月死去)から過去7年(2011~17年)にわたり総額3億2千万円相当の金品を受け取っていたことが金沢国税局の税務調査で判明したのだ。 しかも、森山氏に資金提供していたのは、原発関連工事を請け負う高浜町の建設会社だった。ようするに、3億2千万円は関電の利用者から徴収した電気料金を原資とする原発発注工事費。その一部が発注者である関電幹部の元に回り回って還流したのだから、これはれっきとした背任行為だろう。 それにしても、電力会社の不正はタブーといわれるなか、なぜこんな大スキャンダルが明らかになったのか。大手紙社会部記者が報道のいきさつを解説する。 「原発利権の取りまとめ役で、“影の町長”といわれていた森山氏の存在は以前から有名だったんですが、その森山氏が9
原子力規制委員会の事前会議で配布された関西電力への命令文の原案=東京都千代田区で2020年3月23日、吉田航太撮影 原子力規制委員会による非公開の事前会議で、毎日新聞が入手した音声記録には更田(ふけた)豊志委員長が「見た記憶がない」と説明してきた関西電力への命令文の原案に事細かに指示する様子が収められていた。 更田氏「表にしちゃいなよ」「『同様』じゃなくて『同一』」 事前会議では、市民団体などから運転停止を求める声が出る恐れがある文書指導案を退けた後、「打合せ後廃棄」と印字された関電への命令文の原案を基に議論が続いた。 原子力規制庁の安井正也長官(当時)は「1個だけとても大事なことがあって」と切り出し、「岩根さん(岩根茂樹関電社長=当時)への紙さ。(降灰分布状況について)我々と関電の間に理解の差はないの?」と事務方に尋ねた。
3月に90歳で死去した森山栄治氏から関西電力の幹部ら20人が計3億2000万円の金品を受け取っていた問題で、同社は10月2日、社内調査報告書を公表した。 森山氏は、関西電力の高浜原発が立地する福井県高浜町で1977年から10年間に渡って助役を務め、原発関連の仕事を調整。地元に絶大な影響力を持っていたとみられる。報告書は、森山氏が存命中の2018年9月にまとめられた。 調査対象者のうち20人が森山氏らから現金、商品券、金貨、小判などの金品を渡されていた。お菓子などの土産物の袋の底に、見えないようにして金品を渡されるケースが多かったという。拒否すると「お前、誰に向かって言うてんねん」「無礼者。ワシを軽く見るなよ」と激昂されるため、諦めざるを得なかったと記述されている。 金品の受け渡しの際以外にも、森山氏は少しでも意に沿わないことがあると急に激昂し、「無礼者!」「おまえは何様だ!」などと長時間に
関西電力の役員ら20人が3億2千万円もの金品を、原発がある福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(故人)から受け取っていた問題で、関電は2日、記者会見を再度開き、社内調査の結果を公表した。八木誠会長は金貨や金杯、スーツ仕立券など859万円相当を、岩根茂樹社長は金貨10枚(150万円)を受け取っていたことなどが判明。だが、進退については「再発防止、真相究明することで役割を果たしたい」とし、2人は辞任せず減給処分になると説明した。 【アイビックスの吉田敏貢会長の名前があった「収支報告書」はこちら】 社内調査報告書では、高浜町の「影の町長」とも呼ばれた森山氏が「国会議員に広い人脈を有している」こともあって、関係を深めたと説明。森山氏が筆頭株主とされ、取締役を務めていた警備会社「オーイング」(本社・福井県高浜町)と、その関連会社の「アイビックス」(本社・福井市)が、自民党の稲田朋美元防衛相に献金していた
三菱スペースジェット(「Wikipedia」より/CHIYODA I) 3月期決算企業の株主総会は6月26日、ピークを迎えた。東京証券取引所の調べでは747社が開き、集中率は昨年より2ポイントほど高い33%。分散開催の動きが進んでいたが、2016年以降で最も高くなった。 3月決算企業は6月末までに総会を開く必要がある。新型コロナウイルスの感染防止のため、延期や総会を2度に分ける「継続会」を推奨してきた。継続会開催は34社(大和総研調べ)にとどまった。7月以降の開催は東証調べで20社である。 ガバナンスのありようを問われたソフトバンクG ソフトバンクグループ(SBG)は6月25日、東京都内で株主総会を開いた。孫正義会長兼社長はオンライン形式で出席した。例年、議長を務める孫会長の独演会になる。株主の発言も「99歳まで社長を続けてほしい」と孫礼賛一色だったが、今年の総会は様相を異にした。 株主の
関西電力の経営幹部らが多額の金品を受け取っていた問題で、みずからも金品を受け取っていた八木誠会長と岩根茂樹社長が、すべての社外の役職を辞任する意向であることが分かりました。 この問題で、八木誠会長が商品券や金貨など859万円相当の金品を、岩根茂樹社長も150万円相当の金貨を受け取っていましたが、2人はすべての社外の役職を辞任する意向であることが分かりました。 関西電力によりますと、八木会長は日本生命の社外取締役を4日付けで辞任し、流通大手「エイチ・ツー・オー リテイリング」の社外取締役と、「読売テレビ」の社外監査役についても、今後、辞任する意向だとしています。 また、岩根社長も「田辺三菱製薬」の社外取締役と、「テレビ大阪」の社外取締役を今後、辞任する意向だということです。
関西電力の八木誠会長(69)や岩根茂樹社長(66)、豊松秀己元副社長(65)を含む役員ら6人が2017年までの7年間に、関電高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役(今年3月に90歳で死亡)から、計約1億8千万円の資金を受け取っていたことが、金沢国税局の税務調査で分かった。複数の関係者が9月26日までの共同通信の取材に明らかにした。 元助役は原発関連工事を請け負う地元建設会社から約3億円を受領していたことも判明。国税局に対し、関電側への資金提供について「お世話になっているから」と説明しており、工事費として立地地域に流れた「原発マネー」が経営陣個人に還流した可能性がある。 八木会長は26日夜、取材に対し、税務調査に真摯(しんし)に対応したとした上で「元助役は地元の有力者で、原子力に対しても理解のある方。そういう意味でお付き合いがあった」と述べた。資金の授受があったのかとの質問には「会社の広報に
関西電力の経営幹部らによる金品受領問題で、第三者委員会は最終報告書をまとめました。 これを受けて、14日新たに経営トップについた森本孝新社長が記者会見を開き、「今回生まれ変わらなければあすの関西電力はない」と述べ、企業体質を抜本的に変えていく考えを示しました。 関西電力は第三者委員会の最終報告書がまとまったことを受けて、臨時の取締役会を開き、岩根茂樹氏が社長を辞任し後任として森本新社長が就任しました。 2人は14日夜そろって記者会見を開き、岩根前社長は「経営トップとして組織的に対処できず、取締役会への報告や社外への公表という判断ができなかったことは痛恨の極みだ」と述べ、陳謝しました。 また森本社長は、「重大なコンプライアンス違反だという指摘を受け、猛省している。今回生まれ変わらなければ明日の関西電力はないという不退転の決意で改革にまい進していく」と述べ、企業体質を抜本的に変えていく考えを示
森山 榮治(もりやま えいじ、1928年〈昭和3年〉10月15日 - 2019年〈平成31年〉3月[2] )は、日本の地方公務員、実業家、人権教育講師[3]。 京都府京都市伏見区生まれ、福井県大飯郡高浜町西三松出身。京都府職員・綾部市都市計画係長・高浜町企画室主幹等を経て、部落解放同盟福井県連合会書記長、高浜町助役、同町教育委員長、福井県人権研究員などを務めた。2017年まで京都府京都市在住。浜田倫三元高浜町長に招聘された後は、福井県を中心に関西電力や福井県庁を含む複数の官民に「人権教育講師」の立場を通じて、大きな影響力を持っていた[4][5][6][7][8]。瑞宝双光章受章。法務省人権擁護局長感謝状受賞。 来歴[編集] 1928年10月 - 京都府京都市伏見区生まれ、福井県大飯郡青郷村大字西三松(現高浜町西三松)出身[2][9][10]。 1949年5月 - 京都府庁に就職[11]。
関西電力の八木誠会長(69)や岩根茂樹社長(66)、豊松秀己元副社長(65)を含む役員ら6人が2017年までの7年間に、関電高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役(今年3月に90歳で死亡)から、計約1億8千万円の資金を受け取っていたことが、金沢国税局の税務調査で分かった。複数の関係者が9月26日までの共同通信の取材に明らかにした。 ⇒「関電幹部に巨額金品」D刊で特集 元助役は原発関連工事を請け負う地元建設会社から約3億円を受領していたことも判明。国税局に対し、関電側への資金提供について「お世話になっているから」と説明しており、工事費として立地地域に流れた「原発マネー」が経営陣個人に還流した可能性がある。 八木会長は26日夜、取材に対し、税務調査に真摯に対応したとした上で「元助役は地元の有力者で、原子力に対しても理解のある方。そういう意味でお付き合いがあった」と述べた。資金の授受があったのか
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く