7月に入ったばかりなのに猛暑が続いている。そこで心配されるのが熱中症の増加。厚生労働省他が出しているリーフレット「高齢者のための熱中症対策」によると、令和3年夏、東京23区内における熱中症死亡者の約8割が65歳以上の高齢者で、屋内死亡者の約9割がエアコンを使用していなかった。 だから、「高齢者はがまんせずに、エアコンを使用して」と盛んに呼びかけられているのだが、果たして多くの高齢者がエアコンを存分に使っているのかどうか。 今も意識的にエアコンを使わないケースがあるし、使いたくても使えない事情もある。 猛暑の中、なぜエアコンを使わない高齢者が生じるのか。満70歳の筆者が、エアコンを使わない高齢者の心情と実情を吐露したい。 ショッピングセンターで涼む高齢者 イオンモールやららぽーとなど、大型商業施設には座り心地のよいソファが配置されている。なかには、大型テレビの前に置かれたソファもあるのだが、