子どもに多く、夏に流行のピークを迎える咽頭(いんとう)結膜熱(プール熱)の1週間あたりの患者報告数が、過去最多を更新した。国立感染症研究所(感染研)が21日、発表した。全国で「警報」基準を超えるのは初めて。 全国約3千の小児科定点医療機関から直近1週間(11月6~12日)に報告された患者数は、1医療機関あたり3・23人。現行の感染症法が施行された1999年以降、最も多く、自治体ごとに警報が出される目安となる「3・0人」を、全国の数値が超えたのは初めて。25都道府県で警報基準を超えた。 咽頭結膜熱はアデノウイルスへの感染が原因。38度以上の熱や、のどの痛み、結膜炎を引き起こし、肺炎になることもある。夏に流行しやすいが、冬にも流行することがある。消毒のできていないプールで感染することがあり、「プール熱」とも呼ばれる。患者は5歳以下の子どもに多い。 感染研は、保育施設などで体調不良の人がいた場合