新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京都と埼玉、千葉、神奈川3県を対象に緊急事態宣言を再び発令する方針を表明した菅義偉首相。宣言の再発令を前に、“8割おじさん”こと京都大学大学院医学研究科の西浦博教授(43)が「週刊文春」の取材に応じ、更なる感染拡大について警鐘を鳴らした。 西浦氏が将来の感染動向を予測するにあたって、最も重要視しているのが、感染者1人が平均何人に感染させるかを示す「実効再生産数」という数値だ。 「実効再生産数が1を下回れば流行は収束していきますが、1を上回ると感染は拡大する。例えば、東京で見た場合、第一波の時は実効再生産数が最大2.3まで増え、感染が急拡大しました。第二波の時も1.8まで増えた。昨年8月初旬には1を下回るようになりましたが、東京がGoToトラベルの対象に加わった10月初旬から再び1を上回り始めた。その結果、新規感染者も右肩上がりに急増していったのです」