中国とヨーロッパを結ぶ国際貨物列車「中欧班列」で大渋滞が発生している。新疆ウイグル自治区とカザフスタンの国境にある阿拉山口やコルガス、内モンゴル自治区とロシアの国境の満州里、黒竜江省とロシアの国境の綏芬河などの国境検査場に列車が滞留。中国各地の貨物ターミナルでは、中欧班列の貨物の積み込みを一時中断する事態になっている。 最大の原因は今冬の悪天候だ。「ここ数週間、新疆ウイグル自治区はたびたび暴風雪に見舞われている。阿拉山口やコルガスを経由する列車では貨物積み替えの作業効率が著しく低下し、(国境通過までにかかる時間が)通常より1週間ほど長くかかっている」。物流大手の京東物流で国際列車事業の責任者を務める楊欽氏は、そう解説する。 それだけではない。2022年に起きた貨物の流れの大きな変化も、渋滞に拍車をかけている。「ロシアのウクライナ侵攻と西側諸国の対ロシア制裁の影響を受け、中欧班列は2022年