1 「NEVER TRUST ZOC」ツアーファイナル武道館公演を最後に卒業した香椎かてぃは、「私にとってZOCは青春でした」と話した。泣きながら手紙を読みあげるかてぃの言葉は率直でいたたまれなかった。 「毎日このまま時が止まればいいのにな、と思いながら、メンバーの顔を見るのが好きでした。 小さいライブハウスから、毎日いろんなことで悩んで、喧嘩して、笑って、炎上して、慰めあって、ちゃんと好きと言い合えたあの頃は、何度振り返っても大好きな毎日でした。 新体制になるたびに、「大丈夫、まだいける」何度も自分に言い聞かせていたのですが、どんどん変わっていく環境に着いていけなくなりました」 ぼくはこの日を迎えるまで気づいていなかったけれど、メジャーデビューが正式に決まる頃にはもう既に、ZOCの青春は終っていたのだろう。 大森靖子は、ZOCメジャーデビューについて次のように語っていた。 「自分が音楽で