米アラスカ州のプリンス・ウィリアム湾で、海藻に覆われた岩の上にいるラッコ。ラッコは絶滅危惧種に指定されている哺乳類で、生息環境を健全に保つ役割を担っている。(PHOTOGRAPH BY DONALD M. JONES, MINDEN PICTURES) ラッコは動物界で最も厚い毛皮に覆われた生きものだ。主食は貝や甲殻類などの海底の生物で、一生を通して海で生活することもある。カナダのブリティッシュ・コロンビア州に生息するラッコは、二枚貝をよく食べる。こういった貝は、水生植物であるアマモ(Zostera marina)が茂る場所に潜んでいることが多い。(参考記事:「動物大図鑑 ラッコ」) ラッコが暮らすアマモ場には、ところどころに草が生えていない空き地がある。ラッコがエサを探して海底を掘った跡だ。しかし、ラッコがいないアマモ場は通常、一面に草が茂っている。10月14日付けで学術誌「Scienc