東日本大震災による福島第1原発の事故で汚染された土の入ったフレコンバッグ。福島県楢葉町で(2021年2月28日撮影)。(c)Philip FONG / AFP 【3月10日 AFP】東日本大震災による福島第1原子力発電所の事故から10年を前に国連(UN)の科学委員会は9日、この事故による住民の健康被害はないとする報告書を発表した。 「原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)」のギリアン・ハース(Gillian Hirth)議長は、「福島の住民の間で、同事故による放射線被ばくに直接起因すると考えられる健康被害は報告されていない」と述べた。前回2013年に実施した調査の結果を強化する報告となった。 周辺地域で甲状腺がんと診断された子どもの割合が特に高いことについては、UNSCEARでは広範な検査の結果とみているという。 国際原子力機関(IAEA)も福島第1原発事故が住民の健康に