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  • E・P・ミッチェルー透明人間や時間旅行を『ウエルズより先に』書いた男がいた【創作系譜論】 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

    お馴染み、カスガさんのツイートから。 同氏のプロフィル twitter.com 過去の活躍 togetter.com ※「創作系譜論」は一種の準タグです。この言葉で検索すると関連の記事が見つかります #無料で読める小説 『ミッチェル短篇集』https://t.co/bdF2CxTrwZ H・G・ウェルズ以前にタイムトラベル、透明人間、冷凍睡眠、人工知能等のアイデアを描いた19世紀SFの失われた巨人、E・P・ミッチェル短篇の日本語訳。 特に以下の三作品は、現代のSFアンソロジーに載っていても違和感のない作品です。 pic.twitter.com/U555WngK3u— カスガ (@kasuga391) April 21, 2020 『逆回りした時計』https://t.co/5LRU3Yyaob 19世紀のアメリカ人青年ふたりが、「時間を逆行する時計」によって先祖の住む16世紀のオランダを訪

      E・P・ミッチェルー透明人間や時間旅行を『ウエルズより先に』書いた男がいた【創作系譜論】 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
    • 金持ち父さんになるために… : 優待と配当が届きました〜( *´艸`)

      2021年06月19日17:23 カテゴリ株主優待配当金 優待と配当が届きました〜( *´艸`) 今日は游タイムまで330の『大海物語4スペシャル』から これが100回転手前で当たり 久々に早めの当たりですが通常 この梅では4000回転越え回して単発6回連続中 そして游タイムまで90ほどの『わんわんパラダイスV』 30回転ほどで当たりの通常からの引き戻しでラッシュ ショボ連だったけど300分の1とかで確変引けよですね 他に打ちたいの無いし即ヤメ そして帰りにポイントサイトの稼ぎでガソリン 3400dポイントでお支払いです 毎日すげ〜節約になるね 『PeX』や『PointExchange』は色んなサイトのポイントを一箇所に移せるので便利だよね ポイントサイトで小遣い稼ぎに興味ある方は サイドバーにお勧めサイト載せてるので見てみてね ちなみに今回は特別に僕が稼いでる順番にポイントサイトを紹介し

      • はるかな未来から少し先のニューノーマルまで、パンデミック後の多様な世界を表現する韓国SFアンソロジー──『最後のライオニ 韓国パンデミックSF小説集』 - 基本読書

        最後のライオニ 韓国パンデミックSF小説集 作者:キム・チョヨプ,デュナ,チョン・ソヨン,キム・イファン,ペ・ミョンフン,イ・ジョンサン河出書房新社Amazonこの『最後のライオニ』は韓国の作家6人がパンデミック、感染症をテーマに短篇を書いたSFアンソロジーである。韓国語の原書が刊行されたのは20年9月のことで、ようは世界が新型コロナウイルスの存在を知ってから書かれた作品ということになる。 近年、SF作家らに未来を予測、あるいは自由に想像してもらおうとする試みが世界で行われるようになっていて、日本でも日本SF作家クラブ編によるアンソロジー『ポストコロナのSF』が刊行されたが、本作もそうした流れに連なる一冊である。黙示録、感染症、ニューノーマルと作品は描き出すテーマと情景ごとに分けられており、ポストコロナにとどまらないSFが揃っていて大変おもしろかった。 この記事の最後で少し書いているが、2

          はるかな未来から少し先のニューノーマルまで、パンデミック後の多様な世界を表現する韓国SFアンソロジー──『最後のライオニ 韓国パンデミックSF小説集』 - 基本読書
        • 中国の思想と文化が色濃く反映された、傑作ぞろいの中国史SFアンソロジー!──『中国史SF短篇集-移動迷宮』 - 基本読書

          中国史SF短篇集-移動迷宮 (単行本) 中央公論新社Amazonこの『移動迷宮』は近年躍進著しい中国SFの中でも、中国の歴史を扱ったSF短篇を集めたアンソロジーである。SFジャンルは近年それなりに市民権を得てきたといっても、特に翻訳ではまだごく一部の出版社(早川とか東京創元社とか竹書房とか)が刊行することがほとんどだ。だが、本書は普段SFを出さない中央公論新社からの刊行で、その意味でも中国SFの翻訳刊行の輪が広がってきたな、という感じがある。*1 で、この『移動迷宮』だけれども、まず特徴は中国史を扱った作品を集めているところにある。とはいえ、中国史を扱った作品自体は、これまでのアンソロジーや邦訳作にも多数存在する。『時のきざはし 現代中華SF傑作選』の表題作は武帝が関係してくる歴史と時間についてのSFだし、『月の光 現代中国SFアンソロジー』には我々のよく知る歴史が逆行していく世界で中国史

            中国の思想と文化が色濃く反映された、傑作ぞろいの中国史SFアンソロジー!──『中国史SF短篇集-移動迷宮』 - 基本読書
          • 「折りたたみ北京」の郝景芳による、AIテーマの短篇集──『人之彼岸』 - 基本読書

            人之彼岸【ひとのひがん】 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) 作者:郝 景芳発売日: 2021/01/21メディア: Kindle版この『人之彼岸』は、「折りたたみ北京」を筆頭に中国のみならず世界で高い評価を受けているSF作家郝景芳(ハオジンファン)のAIテーマを中心に集めた短篇集だ。郝景芳の作品は、すでに白水社から『郝景芳短篇集』が、自伝的な長篇小説『1984年に生まれて』が中央公論新社から出ていたりと、本邦でも翻訳が積極的に進んでいる中国の筆頭作家の一人である(早川書房から長篇『流浪蒼穹』も刊行予定とのこと)。 その大きな理由の一つは、郝景芳の作品の多くが現代の技術や社会問題などのテーマを中心とし、それが未来の社会においてどのように変化していくのか、あるいは新しい問題が立ち上がるのか、といったいま・ここと地続きの話を扱うことの多い作家だからとはいえるだろう。新型コロナウイルスによるパンデ

              「折りたたみ北京」の郝景芳による、AIテーマの短篇集──『人之彼岸』 - 基本読書
            • 蓮實重彦が大江健三郎について書いた文章を読んでふざけんじゃねぇと思ったので、蓮實の原罪を断罪することにした

              東京創元社に対する告発文の更新が滞っていますが、純粋に私自身が忙しかったというだけのことであって、それ以外の理由はありません。全体として長篇小説に相当する程度の分量にはなるため、引き続き少しずつ更新を続けていきます。 ただ、今回は、どうしてもこれだけは書いておかなければならないということがあったため、そちらの方を優先してアップします。……とはいえ、大きい文脈の中では、日本の出版業界・文芸業界の腐敗という点で関連してくることでもあります。 少し前のことだが、蓮實重彦が大江健三郎について書いた文章を読み、そのあまりにも大江に対して不当である悪辣な仕打ちについて、心の底から憤激するということがあった。 一応断っておくと、問題の文章は、大江が亡くなる以前に執筆され、公表されたものだ。ただし、大江が亡くなった後に公表された蓮實による追悼文を一読しても同じ論旨があったため、「蓮實重彦による大江健三郎に

                蓮實重彦が大江健三郎について書いた文章を読んでふざけんじゃねぇと思ったので、蓮實の原罪を断罪することにした
              • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『円 劉慈欣短篇集』劉 慈欣 (著) |

                『円 劉慈欣短篇集』劉 慈欣 (著), 大森 望 (翻訳), 泊 功 (翻訳), 齊藤 正高 (翻訳) ハヤカワ文庫SF あらすじ二十年ぶりに生まれ育った炭鉱街へ再びやってきた劉欣(リウ・シン)。 彼の目的は炭鉱を巨大なガス発生装置に変え、新しい産業として生まれ変わらせること。 その手法に現地の作業員たちは反対の声をあげるのだが、とうとうプロジェクト実行の日を迎え…(「地火」)。 秦の始皇帝から「円周率を計算し、五年後には十万桁まで求めよ」と命じられた荊軻(けいか)。 不可能ではと頭を抱えながらも彼が考え出した方法は、三百万の兵を使った人列計算機によるものだった(「円」)。 気鋭の中国SF作家が紡ぎ出す、宇宙と科学、過去と未来を描く壮大な13篇を収めた短編集。 壮大なスケールと驚きに満ちた物語たち中学時代、長く炭鉱で働いていた父を亡くした劉欣。 父の跡は継がず二十年ぶりに故郷へと戻ってきた

                • 【アニメーション映画『神々の山嶺』】人はなぜ危険を承知で山に登るのか?フランスの制作でアニメ化された冒険ミステリー。 - ioritorei’s blog

                  アニメーション映画 神々の山嶺 神々の山嶺 『神々の山嶺』とは アニメーション映画『神々の山嶺』 あらすじ 登場人物 羽生 丈二 深町 誠 フランスの制作でアニメ化 シンプルだが重厚なシナリオ 人はなぜ危険な山に登るのか? 『神々の山嶺』とは 『神々の山嶺』(かみがみのいただき)は、夢枕獏先生による小説。 「小説すばる」にて1994年7月から1997年6月号まで連載。 1997年8月に集英社により上下巻が刊行され、のちに文庫化。 角川文庫でも一巻本で刊行されている(実写映画版に合わせて『エヴェレスト 神々の山嶺』に改題されているが、内容は集英社版と同一)。 登山家である羽生丈二が、前人未到のエベレスト南西壁冬期無酸素単独登頂に挑む姿を描く。 ストーリーに「ジョージ・マロリーはエベレストに登頂したのか」という実際の登山界の謎を絡めており、その謎に答えを出しているが、内容はフィクションである。

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                  • 【ポノック短編劇場『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』】ポスト宮崎駿は誰の手に?ジブリに囚われまいとして逆にジブリを意識しすぎた感のある迷作。 - ioritorei’s blog

                    ポノック短編劇場 ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間- ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間- 『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』とは スタジオポノック カニーニとカニーノ あらすじ キャスト サムライエッグ あらすじ キャスト 透明人間 あらすじ キャスト ジブリに囚われまいとして逆にジブリを意識しすぎた感のある迷作 目の付け所はさすがだけど… もはや時代遅れ?スタジオジブリの世界観が通用したのは宮崎駿あってこそか パソコン嫌いが生んだジブリの世界観 宮崎駿の影を追ったポノックと超えようした細田守 『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』とは 『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』は、2018年8月24日に公開されたスタジオポノック制作による日本のアニメーション映画。 『カニーニとカニーノ』『サムライエッグ』『透明人間』の3つの短篇で構成される。 スタジオポノックのプロジ

                      【ポノック短編劇場『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』】ポスト宮崎駿は誰の手に?ジブリに囚われまいとして逆にジブリを意識しすぎた感のある迷作。 - ioritorei’s blog
                    • 中国文学の最前線――躍進する中国SF① – WEB『東方』

                      第一回 21世紀日本における中国SFの翻訳状況 大恵 和実 ■はじめに これまで日本では、中国現代文学といえば、莫言・閻連科・余華・残雪のように、中国社会のタブーや性愛に果敢に挑み、グロテスクにして絢爛なマジックリアリズム要素の濃い作品が多く紹介されてきた。その一方、20世紀末には金庸をはじめとする武侠小説の翻訳が進められてきた。そして2010年代になると、華文ミステリーや中国SFの翻訳が急速に進んだのである。 特に中国SFの躍進は著しく、21世紀に翻訳された中国SFは、商業出版に限定しても、既に長篇11作・短篇141作に及んでいる(2022年4月7日時点)。その9割以上が2015年以降に翻訳されている。昨年、邦訳が完結した劉慈欣『三体』三部作(詳細は後述)は、累計発行部数61万部を突破した。これは近年の中国文学としては異例の数字である(1)。また、『SFが読みたい!』(早川書房)のベスト

                      • 村上春樹の『沈黙』:なぜ人は物語を相対主義的に読解したがるのか? - THE★映画日記

                        沈黙 (集団読書テキスト (第2期B112)) 作者:村上 春樹 出版社/メーカー: 全国学校図書館協議会 発売日: 1993/03/01 メディア: 単行本 この作品は学校教育の現場で集団読者や読書感想文の題材として選ばれることも多く、その内容を知っている人は多いだろう。Wikipediaに簡潔なあらすじが載っていたから引用する。 「僕」は、職場の先輩と思われる31歳の大沢と空港のレストランにいた。二人は天候不順で遅延している飛行機の運航再開を待ちつつ世間話に興じていたのだ。会話の中で僕は大沢がボクシング経験者と知り、大沢の普段のイメージとのギャップから「これまでに喧嘩をして誰かを殴ったことはありますか」と訊ねてみた。 大沢はしばらく沈黙した後、おもむろに語り始めた。中学二年生の時、一度だけ殴ってしまった同級生・青木との間で起きた中高時代の出来事やその後の人生について。そして本当に怖いの

                          村上春樹の『沈黙』:なぜ人は物語を相対主義的に読解したがるのか? - THE★映画日記
                        • Twitterの叡智集合。#名刺代わりの小説10選を1300人分まとめてみた - 俺だってヒーローになりてえよ

                          ※集計結果をいち早く知りたい方は適当な所まで飛ばしてください。 しばらくこの記事を書くための苦労とか、愚痴とかのいらん話が続きます。 いらん前置き 長い長い道のり 集計結果発表 43位(2票) 42位(3票) 41位(4票) 40位(5票) 39位(6票) 38位(7票) 37位(8票) 36位(9票) 35位(10票) 34位(11票) 33位(12票) 32位(13票) 31位(14票) 30位(15票) 29位(16票) 28位(17票) 27位(18票) 26位(19票) 25位(20票) 24位(21票) 23位(22票) 22位(23票) 21位(24票) 20位(26票) 19位(27票) 18位(28票) 17位(29票) 16位(30票) 15位(31票) 14位(32票) 13位(34票) 12位(35票) 11位(39票) 10位(41票) 9位(42票) 8位(43

                            Twitterの叡智集合。#名刺代わりの小説10選を1300人分まとめてみた - 俺だってヒーローになりてえよ
                          • 〝世界で最もSFを愛する作家〟が贈る、最も熱いアンソロジー。『日本SFの臨界点』全収録作を公開|Hayakawa Books & Magazines(β)

                            『日本SFの臨界点[恋愛篇]』 伴名練=編 装画:れおえん/装幀:BALCOLONY. 『なめらかな世界と、その敵』の著者・伴名練が、全力のSF愛を捧げて編んだ傑作アンソロジー。恋人の手紙を通して異星人の思考体系に迫った中井紀夫の表題作、高野史緒の改変歴史SF「G線上のアリア」、円城塔の初期の逸品「ムーンシャイン」など、現在手に入りにくい、短篇集未収録作を中心とした恋愛・家族愛テーマの9本を厳選。それぞれの作品への解説と、これからSFを読みたい読者への完全入門ガイドを併録。 【目次】・中井紀夫「死んだ恋人からの手紙」 ・藤田雅矢「奇跡の石」 ・和田毅「生まれくる者、死にゆく者」 ・大樹連司「劇画・セカイ系」 ・高野史緒「G線上のアリア」 ・扇智史「アトラクタの奏でる音楽」 ・小田雅久仁「人生、信号待ち」 ・円城塔「ムーンシャイン」 ・新城カズマ「月を買った御婦人」 『日本SFの臨界点[怪奇

                              〝世界で最もSFを愛する作家〟が贈る、最も熱いアンソロジー。『日本SFの臨界点』全収録作を公開|Hayakawa Books & Magazines(β)
                            • 祝・ラファティ・ルネサンス! ラファティ・ラブ・エッセイ再録①――伴名練「幻の短篇集」|Hayakawa Books & Magazines(β)

                              待望のR・A・ラファティベスト短篇集《ラファティ・ベスト・コレクション》第一巻の『町かどの穴』が刊行されました。ラファティを愛するラファティアンなあなたも、ラファティのことよく知らないけどなんだかおもしろそう! なあなたも、どなたでも手に取りやすい短篇集になっております。 ここではSFマガジン2021年12月号に掲載されました、《ラファティ・ベスト・コレクション》刊行によせてお書きいただいたエッセイを再録します。第一弾は『なめらかな世界と、その敵』や《日本SFの臨界点》でおなじみ、伴名練さんによるエッセイです。 幻の短篇集 伴名練《今、この腕の中で、静かに寝息を立てているのが、美亜羽なのか、それとも美亜羽なのか、自分には分からない。》──伴名練「美亜羽へ贈る拳銃」 《その空虚は、クレムのもののほうがクレムのものよりずっと大きかった。》──R・A・ラファティ「クロコダイルとアリゲーターよ、ク

                                祝・ラファティ・ルネサンス! ラファティ・ラブ・エッセイ再録①――伴名練「幻の短篇集」|Hayakawa Books & Magazines(β)
                              • 中国文学の最前線――躍進する中国SF④ – WEB『東方』

                                第四回 中国SFのカナリア――中国史SFと政治動向 大恵 和実 ■はじめに 前回の「羽ばたく中国史SF」では、中国史SFの分類・歴史・舞台を概観するとともに、日本未訳の作品を中心に紹介した。そして20世紀後半にSFの中国化の一手法として登場した中国史SFが、2010年代になって海外に翻訳されて影響を与えつつあることを述べた。すなわち中国史SFの明るい面を紹介したことになる。 しかし、中国史SFには、明暗で言えば暗に相当する側面も存在する。それが中国史SFのタブーである。周知の事実であろうが、中国には出版物に対する検閲がある。そのため中国史SFの中でも、特に現代史(20世紀後半)を題材にした作品には明確なタブーが存在している。本稿では中国史SFのタブーを紹介した後、文化大革命描写に焦点をあて、中国の政治動向と中国史SFの関係性について論じていきたい。 ■中国史SFのタブー 中国史SFには明確

                                • いろんな「気づきの瞬間」を描く珠玉の短篇集 |

                                  『四百三十円の神様』 加藤 元 (著) 集英社文庫あらすじ牛丼屋のアルバイトをしている岩田。夜明けの時間帯、眠気と闘う岩田のもとへやってきたのは、同じアルバイト仲間の彼女だという派手な女。 「助けて」という彼女の願いとは。 いろんな「気づきの瞬間」を描く珠玉の短編集。 夜明けの牛丼屋にやってきたお女は同じバイト仲間の西崎の彼女であり、西崎が財布を持って出て行ってしまい、昨日から何も食べていないため助けてほしいと言う。 困惑する岩田に助け舟を出してくれたのは一人の中年男性。 彼女の分をおごってくれるというのです。 神様みたいな人、と言う彼女の言葉に、岩田は子供時代、自分が思っていた神様へと思いを馳せる。 まとめ神様は案外近くにいるのかも。日常の中からほんのりと輝く「気づき」を得た人々たちの姿は、とても身近に感じ、心地よい余韻が残る物語です。 <こんな人におすすめ>日常に潜む「気づきの瞬間」を

                                  • 奇想からSFまで、尽きぬアイディアに支えられた極上の超短篇集──『銀河の果ての落とし穴』 - 基本読書

                                    銀河の果ての落とし穴 作者: エトガル・ケレット,広岡杏子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2019/09/20メディア: 単行本この商品を含むブログを見るこの『銀河の果ての落とし穴』は、イスラエル生まれの作家エトガル・ケレットによる短篇集である。正直「なんか書名がSFっぽいな〜〜〜」ぐらいの興味で買ったのだけれども、これが大当たりだった。ほとんどは2〜8ページぐらいのごく短い超短篇なのだが、それゆえにこそどれも人生にほんの一瞬だけ現れる特別な感情を丁寧に掬い上げていくものばかりで、読み進めていくたびにのめり込んでいった。 題材も奇想的なものからSF的なもの、その組み合わせに自身の出自とも関連したホロコースト物など多岐多様。尽きぬアイディアの魅力もあって、端的にいって短篇集として破格の出来である。超短篇という性質上あんまり中身自体は紹介しづらいんだけど(あっという間にオチまでいって

                                      奇想からSFまで、尽きぬアイディアに支えられた極上の超短篇集──『銀河の果ての落とし穴』 - 基本読書
                                    • 『あたらしいサハリンの静止点』読書会レジュメ(その2)

                                      この記事についてこの記事は、文芸同人・ねじれ双角錐群メンバーで行われた読書会のレジュメを公開するものです。課題本は文芸同人・第三象限によるSFアンソロジー『あたらしいサハリンの静止点』。前半3作品/後半3作品の2回に分けて開催したうち、本記事では後半3作のレジュメを公開します。 前回の記事はこちら レジュメは、事前に共有編集状態にして参加メンバー全員で自由に書き込む形式で作成しています。読書会はKindle電子書籍版に準拠して実施し、ページ数などの位置情報はKindleで開いたときの「位置No.」で示しています。 『あたらしいサハリンの静止点』についてはこちら グラス・ファサード筆者自身による創作メモ: https://saitonaname.hatenablog.com/entry/2020/08/31/225109 「プロットを書かない代わりに大量の脱線文章を書くことでメインとなるプロ

                                        『あたらしいサハリンの静止点』読書会レジュメ(その2)
                                      • ガルシア=マルケスの短編・中編小説を読むためのガイド - 世界のねじを巻くブログ

                                        『百年の孤独』を読む前に ガブリエル・ガルシア=マルケスの代表作『百年の孤独』を読む前に、 頭を"マジックリアリズム慣れ"させておこうと、短編集を読むことにしました。 アマゾンなどで手に入りやすく、お手頃価格な版を3つほど紹介しておきます。 (※ちなみにねじまき自身は、 インタビュー集・文学論を2冊と、短編を数編読んだことがあるレベルで、 ほぼガルシアマルケス初心者、ということを事前に書いておきます) ガルシア=マルケス中短篇傑作選 (河出文庫) まずは比較的新しめのこの中短篇集より紹介。 ガルシア=マルケス中短篇傑作選 (河出文庫) 作者:ガブリエル・ガルシア=マルケス 河出書房新社 Amazon 「大佐に手紙は来ない」「純真なエレンディラと邪悪な祖母の信じがたくも痛ましい物語」など、世界文学最高峰が創りだした永遠の物語。著者の多面的な魅力を凝縮した新訳アンソロジー。 収録されている作品

                                          ガルシア=マルケスの短編・中編小説を読むためのガイド - 世界のねじを巻くブログ
                                        • イスマイル・カダレを読む(「幻視社第五号」より) - Close To The Wall

                                          アルバニアの小説家イスマイル・カダレが亡くなった。 アルバニアの著名小説家が死去 イスマイル・カダレさん、88歳(共同通信) - Yahoo!ニュース 誰がドルンチナを連れ戻したか 作者:イスマイル カダレ白水社Amazon 15年ほど前に『誰がドルンチナを連れ戻したか』を読んだのをきっかけに東欧文学に関心を抱いて〈東欧の想像力〉叢書その他を読みはじめ、その挙句に二年後の2011年にはイスマイル・カダレと〈東欧の想像力〉特集として同人誌「幻視社第五号」を出したきっかけになった作家だ。後に『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』にもカダレの項目を書くことになった。 イスマイル・カダレ - 誰がドルンチナを連れ戻したか - Close To The Wall 2011 幻視社第五号PDF版 ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち 青月社Amazonノーベル文学賞でも取ってもっと翻訳が出て欲しいと

                                            イスマイル・カダレを読む(「幻視社第五号」より) - Close To The Wall
                                          • 2020年の本 - 西東京日記 IN はてな

                                            例年通り、今年読んで面白かった小説以外の本(社会科学の本ばかり)と小説を紹介ます。 今年はコロナの影響で自宅勤務になったりして「いつも以上に本が読めるのでは?」などとも思いましたが、子どもがいる限り無理でしたね。そして、小説は読むスピードが随分鈍りましたし、そのせいか長編が読めなくなったというか、読まなくなった。短編集ばかりを紹介しますがご容赦ください。 なお、新書に関しては別ブログで2020年のベストをまとめています。 blog.livedoor.jp 小説以外の本(読んだ順) 木下衆『家族はなぜ介護してしまうのか』 なんとも興味をそそるタイトルですが、本書は、認知症患者のケアにおける家族の特権的な立場と、それゆえに介護専門職というプロがいながら、家族が介護の中心にならざるを得ない状況を社会学者が解き明かした本になります。 最終的には次のような答えが導き出されているのですが、そのプロセス

                                              2020年の本 - 西東京日記 IN はてな
                                            • 今月の気になる新刊&いま読んでいる本 - 基本読書

                                              なんとなく今月の気になる新刊を備忘録用に羅列してみようかと。 ノンフィクション WORLD WITHOUT WORKーAI時代の新「大きな政府」論 作者:ダニエル・サスキンドみすず書房Amazon『WORLD WITHOUT WORK AI時代の新「大きな政府」論』(みすず書房)。『労働が人と人とを結びつけていた時代が終わったとき、これまでの社会政策は、いったいどのように変化していくべきなのだろうか? 新進気鋭の経済学者が「ALM仮説」「摩擦的テクノロジー失業」といった経済学的知見と、AI革新を結びつけ、21世紀の新たな「大きな政府」像を提示する。』とのこと。おもしろそうだがどうだろうか。サスペンス小説の書き方 パトリシア・ハイスミスの創作講座 作者:パトリシア・ハイスミスフィルムアート社Amazon『サスペンス小説の書き方 パトリシア・ハイスミスの創作講座』(フィルムアート社)。これはも

                                                今月の気になる新刊&いま読んでいる本 - 基本読書
                                              • ルッキズム撤廃推進中につき、日本語の授業で「太っている」「やせている」という単語は教えないことにしました!スウェーデンでは見た目をほめるのもタブーなんですよね。

                                                久山葉子 ㊗『スマホ脳』オリコン1位(2021)訳書『許されざる者』『こどもサピエンス史』など @yokokuyama 2010年スウェーデン・スンツヴァルに移住。移民失業者から翻訳者&高校教師に。著書『スウェーデンの保育園に待機児童はいない』に、スウェーデンでの暮らし・子育て・仕事、日本の未来へのヒントをたくさん詰め込みました。訳書『メッセージ トーベ・ヤンソン自選短篇集』『許されざる者』『スマホ脳』など。 yokokuyama.blog55.fc2.com 久山葉子 ㊗『スマホ脳』オリコン1位(2021)訳書『許されざる者』『こどもサピエンス史』など @yokokuyama ルッキズム撤廃推進中につき、今年から日本語の授業では「太っている」「やせている」という単語は教えないことにしました😆 世界じゅうでもっともよく使われている日本語の教科書GENKIの7章にその表現が出てきます。 p

                                                  ルッキズム撤廃推進中につき、日本語の授業で「太っている」「やせている」という単語は教えないことにしました!スウェーデンでは見た目をほめるのもタブーなんですよね。
                                                • 書いた本が読まれて嬉しいということ - やしお

                                                  20年ほどネットで小説をほそぼそ書いていたらKADOKAWAから短編集を出してもらった。その経緯は以前↓に書いた。 小説の商業出版にいたる顛末:八潮久道『生命活動として極めて正常』 - やしお 八潮久道『生命活動として極めて正常』 生命活動として極めて正常 作者:八潮 久道KADOKAWAAmazon 出版から1ヶ月ほど経って、実際に他人に読んでもらえているのを見ると、不思議な感じがする。驚き、喜び、非現実感がないまぜになって変な感じする。色々と感想等を書いていただいたのを、(宣伝も兼ねつつ)自分用にもまとめておきたい。 レビュー・感想 直近で目撃した順 小説家 円城塔氏:週刊文春6月13日号(6月6日発売) 「激推しぽよ」本を読まない人も、息をするように本を読む人も楽しめる“とてもマレな本”の内容は… | 文春オンライン 内容そのものには一切触れないまま、作品の可能性を広げるようなレビュ

                                                    書いた本が読まれて嬉しいということ - やしお
                                                  • 韓国SF作家キム・チョヨプが語る。異なる他者を理解しようとすることを、諦めたくない | CINRA

                                                    近年、韓国では「新世代」と呼ばれる作家たちによるSF小説が一大ブームとなっている。その潮流を牽引しているひとりが、キム・チョヨプだ。2019年刊行のデビュー作『わたしたちが光の速さで進めないなら』は韓国内で発行部数35万部の大ベストセラーに。日本でも翌年に邦訳が刊行されると相次ぐ重版となった。 今年9月、日本では3冊目となる単著『この世界からは出ていくけれど』(早川書房)を刊行。SF小説という表現を通じて現実社会やコミュニティの在り方を問い、「決定的にわかりあえないこと」、それでも「なんとかわかりあおうとする人間同士の様」を描いてきたキム・チョヨプによる最新作は、よりそのテーマが色濃くなっていると感じる。11月、『K-BOOK フェスティバル』で来日した作家に希少な日本でのインタビューの時間をいただき、大学で化学を専攻していた彼女のバックグラウンドから近作のテーマまでじっくり話を伺った。

                                                      韓国SF作家キム・チョヨプが語る。異なる他者を理解しようとすることを、諦めたくない | CINRA
                                                    • 翻訳してほしい洋書を色々おすすめしてみる - 世界のねじを巻くブログ

                                                      日本語訳で読みたい書籍 はてなブログのお題が「読みたい本」とのことなので、 yomoyomoさんのリストに触発され、以前から書き溜めていた 邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくってみようかと。 yamdas.hatenablog.com 日本語訳で読みたい書籍 Consider This / Chuck Palahniuk The Collected Stories of Amy Hempel / Amy Hempel Surrender / U2(Bono) This Is Your Mind on Plants / Michael Pollan David Bowie Made Me Gay / Bullock, Darryl W. LESS IS LOST / Andrew Sean Greer Tomorrow, and Tomorrow, and Tomorrow / Gabr

                                                        翻訳してほしい洋書を色々おすすめしてみる - 世界のねじを巻くブログ
                                                      • SFの気恥ずかしさ|国書刊行会

                                                        発売日 2022/12/14 判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-05819-5 ページ数 444 頁   Cコード 0098 定価 4,620円 (本体価格4,200円) 『歌の翼に』『いさましいちびのトースター』の奇才トマス・M・ディッシュのSF評論集、ついに登場! SFの限界と可能性を論じた名講演「SFの気恥ずかしさ」をはじめ、新世代SF作家を批判してジョージ・R・R・マーティンに反論された伝説的評論「レイバー・デイ・グループ」、書評家として燃やすべき本について舌鋒鋭く語った「聖ブラッドベリ祭」、ディック作品に対する愛にあふれる『偶然世界』序文、そしてエイリアンに誘拐された体験記の書評が奇想天外な展開を見せる「ヴィレッジ・エイリアン」など、技巧とユーモアに満ちた書評・エッセイを集成。『歌の翼に』『アジアの岸辺』で知られるSF作家ディッシュの卓越した批評家としての面を堪

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                                                        • 元任天堂社長の発言録『岩田さん』がアメリカでベストセラー入りの快挙【連載】幻想と創造の大国、アメリカ(25)|FINDERS

                                                          LIFE STYLE | 2021/05/19 元任天堂社長の発言録『岩田さん』がアメリカでベストセラー入りの快挙【連載】幻想と創造の大国、アメリカ(25) 渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott エッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・スト... 渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott エッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者 兵庫県生まれ。多くの職を体験し、東京で外資系医療用装具会社勤務後、香港を経て1995年よりアメリカに移住。2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に新潮社刊)を発表。『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社)など著書多数。翻訳書には糸井重里氏監修の『グレイトフル・デッドにマーケティ

                                                            元任天堂社長の発言録『岩田さん』がアメリカでベストセラー入りの快挙【連載】幻想と創造の大国、アメリカ(25)|FINDERS
                                                          • 今週のはてなブログランキング〔2023年12月第1週〕 - 週刊はてなブログ

                                                            はてなブログ独自の集計による人気記事のランキング。11月26日(日)から12月2日(土)〔2023年12月第1週〕のトップ30です*1。 # タイトル/著者とブックマーク 1 ゲームを趣味にしている人の割合が多いのはどのくらいの収入の人たちなのか調べてみた - nonameのノート by id:noname774300 2 【2食付き2万円以下】2022年に1人で泊まったコスパ最強の温泉宿ベスト10を今更ながら発表する - 温泉ブログ 山と温泉のきろく by id:happydust 3 韓国で発生している「手の形」が男性嫌悪(男性器が小さい)を示しているという騒動の歴史的背景 - 電脳塵芥 by id:nou_yunyun 4 日米でエンジニアの育成戦略が正反対だと気付いた話 - メソッド屋のブログ by id:simplearchitect 5 どうしてもドメインを永久保持できない企業

                                                              今週のはてなブログランキング〔2023年12月第1週〕 - 週刊はてなブログ
                                                            • 昨年急逝した作家・津原泰水による最後の長編小説『夢分けの船』がついに刊行

                                                              昨年10月2日、58歳で急逝した津原泰水さん最後の長編『夢分けの船』が、株式会社河出書房新社(東京都渋谷区/代表取締役小野寺優)より2023年10月12日に刊行となります。 四国から東京へ。 映画音楽の勉強のため、専門学校へ通うこととなった修文(よしふみ)は、引っ越し先・風月荘704号室にまつわるある噂を聞く。 「出るよ、茲(ここ)」――久世花音(くぜかのん)……かつて修文と同じく「音楽」という「夢」を追い続け、ある日、自らの命を絶った3代前の住人の幽霊の話を。 “かのん”が影を落とす部屋から始まる、切なくも美しい青春の物語。 舞台は現代、文体は明治・夏目漱石(新仮名)という挑戦。執筆開始から15年・530枚の長編小説 『夢分けの船』について、生前、津原泰水さんはTwitter(現X)で次のように書かれています。 〈『夢分けの船』は嘗て河出書房新社のウェブサイトに連載していた青春小説の完成

                                                                昨年急逝した作家・津原泰水による最後の長編小説『夢分けの船』がついに刊行
                                                              • 2019年に5巻以内で完結した面白マンガ10選+α - 名馬であれば馬のうち

                                                                火は、地獄で生まれた言葉の最終目的地だった。 ーー『日々の子どもたち』、エドゥアルド・ガレアーノ proxia.hateblo.jp 選定にあたってのレギュレーション ベスト10選 1.魚豊『ひゃくえむ。』(全5巻、マガジンポケットコミックス) 2.模造クリスタル『スペクトラルウィザード』(全2巻、イースト・プレス) 3.泉仁優一『ヤオチノ乱』(全3巻、コミックDAYSコミックス) 4.TAGRO『別式』(全5巻、モーニングコミックス) 5.原作・田中芳樹、作画・フクダイクミ『七都市物語』(全5巻、ヤングマガジンコミックス) 6.百名哲『モキュメンタリーズ』(全2巻、ハルタコミックス) 7.曽田正人『CHANGE! 和歌のお嬢様、ラップはじめました』(全5巻、月刊少年マガジンコミックス) 8.SAXYUN『超常探偵x』(全2巻、電撃コミックスNEXT) 9.高野雀『世界は寒い』(全2巻、F

                                                                  2019年に5巻以内で完結した面白マンガ10選+α - 名馬であれば馬のうち
                                                                • 西村賢太年譜 - jun-jun1965の日記

                                                                  1967年7月12日、東京都江戸川区生 母は西村家三女。生家は祖父の代からの運送業。三つ上の姉がいた。 1977年4月2日 老人ホームで母方の祖母が死去 1978年9月 小学五年、父が強姦罪で七年の実刑、離婚した母と船橋に住む。 町田に転居。 1981年12月28日、横溝正史死去、ショックを受ける。 1982年 中学三年、二学期から不登校を始める。 1983年、中学卒業。素行不良。 鴬谷で一人暮らし。 1986年 板橋に住む。 1987年 伊勢佐木町に住む。                20歳 この年、姉が結婚か。 1988年5月 初めて田中英光全集を買う。          21歳 1991年「佳穂」と交際す。                 24歳 1992年 姉が離婚か。暴力行為で現行犯逮捕される。     25歳 1993年秋 宇留野元一に手紙を書く。            26

                                                                    西村賢太年譜 - jun-jun1965の日記
                                                                  • 『青と緑:ヴァージニア・ウルフ短篇集』「解説」から考えたこと|片山亜紀|note

                                                                    はじめに 西崎憲氏の編訳により、ヴァージニア・ウルフの短編集『青と緑』(亜紀書房、2022年)が1月に出版された。氏の編訳の『ヴァージニア・ウルフ短篇集』(ちくま文庫、1999年)はすでに絶版となっている。ちくま版に短編5篇を足し、全体に加筆修正を加えたのが『青と緑』である。 ウルフの短編集の邦訳としては、他に川本静子訳『壁のしみ』(みすず書房、1999年)がある。利根川真紀の『レズビアン短編小説集』(平凡社ライブラリー、2015年)にもウルフの短編から2篇が収録されている。併せ読んだり、読み比べたりするといいかもしれない。 とは言っても、本稿で考えてみたいのは翻訳そのものではない。『青と緑』巻末に収録されている西崎氏の「解説」についてである。 一般に、巻末の「解説」とは本編の付録のようなものだが、読者にとっては本編の読み方の指針や手助けとして、大いに参考になりうるものである。西崎氏の「解

                                                                      『青と緑:ヴァージニア・ウルフ短篇集』「解説」から考えたこと|片山亜紀|note
                                                                    • 今更だけど2020年に読んだ本

                                                                      1月(15冊)池澤夏樹=個人編集 世界文学全集II-11所収 ピンチョン「ヴァインランド」 前野ウルド浩太郎「バッタを倒しにアフリカへ」 ドナルド・キーン「百代の過客 日記に見る日本人」★★★ 岡地稔「あだ名で読む中世史 ヨーロッパ王侯貴族の名づけと家門意識をさかのぼる」☆ ドナルド・キーン「百代の過客〈続〉 日記に見る日本人」★★ 町田康「くっすん大黒」☆ 西村淳「面白南極料理人」 町田康「夫婦茶碗」 西村淳「面白南極料理人 笑う食卓」 青山潤「アフリカにょろり旅」 石川啄木「ローマ字日記」 今尾恵介「ふしぎ地名巡り」★ 奥野克巳「ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと」 ピーター・ゴドフリー=スミス「タコの心身問題 頭足類から考える意識の起源」 西村淳 「面白南極料理人 名人誕生」 現代語訳対照「枕草子(上)」田中重太郎訳注 2月(10冊)現代語訳対照「

                                                                        今更だけど2020年に読んだ本
                                                                      • 落とし格子の紋章。 - 紋章のような

                                                                        今回は、ずいぶん堅苦しいというか、 ごつい素材を持ってきましたぞ。 落とし格子 と 犬の首二つ 左の犬首は空きを埋める、おまけみたいなもんです。 メインは右の大きいヤツの方。 例えば、私が敵を追っかけて敵の城まで突入した、としましょう。 敵が屋内に入った途端、こいつが上からドスン! 敵とこちらが、あっという間に、この格子一枚で隔てられてしまいました。 しかも、この格子が重くて頑丈。 持ち上げることも壊すことも簡単には行きません。 その間に敵は悠々、自分の仲間と合流です。 その上で反撃ともなれば、こちらはひとたまりもありません。 逆にこちらが追っかけられた時は、 この格子がどれほど頼もしいシステムであることか。 とは言え、21世紀の今となっては、落とし格子も、すっかり過去の遺物となりました。 よほど歴史ものなどが好きな方じゃないと、落とし格子と聞いても、ピンとこないだろうなあ。 日本のお城で

                                                                          落とし格子の紋章。 - 紋章のような
                                                                        • 「SFの醍醐味とは、パスティーシュではないか」 陸秋槎 × 大森望、中国SF対談

                                                                          中国出身で日本在住の作家・陸秋槎は、これまで『元年春之祭』などミステリ作品で注目されてきたが、2月に日本オリジナルSF短編集『ガーンズバック変換』(阿井幸作・稲村文吾・大久保洋子訳)を刊行した。一方、『円 劉慈欣短篇集』(大森望・泊功・齊藤正高訳)が3月に文庫化されたが、大ヒットした『三体』をはじめ、中国SFの代表格・劉慈欣の作品の日本語訳にかかわってきたのが、大森望である。3月11日に2人の刊行記念対談が、同月末で営業を終了する八重洲ブックセンターで催された。イベントでは、互いの新刊についてだけでなく、中国SFに関する状況変化も語られた。 (円堂都司昭/3月11日取材・構成) サイバーパンクが現実になった時代 『ガーンズバック変換』(早川書房) 陸:3年前もゲンロンカフェで大森先生と劉慈欣先生の話をしました(「劉慈欣『三体』日本語訳版刊行記念イベント」)。 大森:あのときは陸さんにいろい

                                                                            「SFの醍醐味とは、パスティーシュではないか」 陸秋槎 × 大森望、中国SF対談
                                                                          • 『なめらかな世界と、その敵』の感想と解説(ネタバレなし)|卜部理玲

                                                                            発売前にして既に重版決定、いま最も注目されているSF作家と言っても過言ではない、幻のSF作家。それが伴名練さんです。今回はその伴名練さんのはじめてのSF作品集『なめらかな世界と、その敵』の紹介と感想、そして解説を行っていきたいと思います。 ここまで読んで不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。はじめてのSF作品集なのに、なぜそんなに話題になっているのだろう、と。その疑問を解決するために、まず簡単に作者である伴名練さんの紹介から行っていきます。 先ほども申し上げました通り、本作『なめらかな世界と、その敵』は、伴名練さんのはじめてのSF作品集です。もともと伴名練さんは知る人ぞ知る幻のSF作家で、しかも作品のほとんどが同人誌に掲載されるため入手が難しいことでも知られています。しかしながら、その作品の完成度の高さから、年に一度発表される新作を手に入れるだけことを目当てに、わざわざ地方からSFイベント

                                                                              『なめらかな世界と、その敵』の感想と解説(ネタバレなし)|卜部理玲
                                                                            • 【行ってみたい本の中の料理店】読むとお腹が空いてくる!美味しい料理店が舞台の小説・厳選13選! - 桜色のブログ

                                                                              こんにちは。緊急事態宣言が発令され、飲食店での外食は控える今日この頃、「そうはいっても外食したい!」そんな気分を満たしてくれる料理店が本の中にありました。 今回は、美味しくて個性的な料理店を舞台にした小説をご紹介していきたいと思います。 ビストロ、小料理屋、居酒屋に定食屋、カフェ、さらには異世界にあるお店まで、登場人物と一緒に一喜一憂できる素敵なお店の数々にご案内しましょう。 西洋料理のお店が舞台の小説 フレンチ、イタリアンなど、西洋料理のレストランが舞台の小説です。 料理がめちゃくちゃ美味しそうなので、空腹時注意!! タルト・タタンの夢 / 近藤 史恵 絶品料理の数々と極上のミステリー 商店街の小さなフレンチ・レストラン『ビストロ・パ・マル』。 フランスの田舎を転々として、料理修業をしてきた変人シェフ三舟さんの料理は、気取らない本当のフランス料理が好きな客の心と舌をつかむものばかり。 実

                                                                                【行ってみたい本の中の料理店】読むとお腹が空いてくる!美味しい料理店が舞台の小説・厳選13選! - 桜色のブログ
                                                                              • [恋]と[怪]どちらから読みますか? 伴名練『日本SFの臨界点』ふたつの序文|Hayakawa Books & Magazines(β)

                                                                                SF作家の伴名練氏が今、いちばん読んでほしい作品を集めたアンソロジー『日本SFの臨界点』。[恋愛篇][怪奇篇]という2つに分冊された本書の序文を同時公開します。恋と怪、あなたはどちらを先に読みますか? 日本SFの臨界点[恋愛篇]序文伴名 練 『日本SFの臨界点[恋愛篇]』をお届けする。本書は、SFであり恋愛成分を含む作品を中心に、私の好きな短篇を集めたアンソロジーだ。 恋愛要素を絡めたSFは、長くに渡って愛され続けてきた。 一九五九年発表の、時間を越えて手紙をやりとりするジャック・フィニイ「愛の手紙(机の中のラブレター)」のアイデアは、SFジャンル外にまで変奏され続けているし、ロバート・F・ヤング「たんぽぽ娘」、梶尾真治「美亜へ贈る真珠」、小林泰三「海を見る人」のような時間SFロマンスはオールタイムベストの常連。 人造人間テーマの古典的作品である一八八六年のヴィリエ・ド・リラダン『未来のイ

                                                                                  [恋]と[怪]どちらから読みますか? 伴名練『日本SFの臨界点』ふたつの序文|Hayakawa Books & Magazines(β)
                                                                                • 全長一マイルにも及ぶ巨大な竜がかつて支配した町を描き出す、至高のドラゴン・ファンタジィ──『タボリンの鱗』 - 基本読書

                                                                                  タボリンの鱗 竜のグリオールシリーズ短篇集 (竹書房文庫) 作者:ルーシャス・シェパード出版社/メーカー: 竹書房発売日: 2019/12/26メディア: Kindle版この『タボリンの鱗』は全長1.6kmにも及ぶ巨大な竜をめぐるファンタジィ奇譚が集まった中短篇集『竜のグリオールに絵を描いた男』に続く第二中短篇集である。同じ世界観を共有した第二短篇集とはいえ、話はすべて独立しているのでこちらから読んでも、問題はない。こちらには表題作でもある「タボリンの鱗」と「スカル」の中篇ふたつが収録されているが、第一短篇集に引き続きこちらも極上の出来だ。 huyukiitoichi.hatenadiary.jp 第一短篇集と合わせて、僕はこの竜のグリオールシリーズはすべてのファンタジィの中でもベスト3のどこかに位置づけてもいいぐらい好きだ。竜という、誰もが憧れと畏怖を抱く存在を丹念に描き出し、それらが本

                                                                                    全長一マイルにも及ぶ巨大な竜がかつて支配した町を描き出す、至高のドラゴン・ファンタジィ──『タボリンの鱗』 - 基本読書