グロービス経営大学院の開学15周年記念セミナーに『読書大全』の著者で、多摩大学社会的投資研究所教授・副所長の堀内勉氏が登壇。テクノロジーの急速な進歩や、新型コロナウイルスの影響で、かつてないスピードで変化する時代において、本質的な問いと向き合うための読書の重要性を語りました。本記事では、古典を読む価値や教養の意味、そして教養を身につけられる名著などを紹介しています。 人類史における学問の発展を支えた「根源的な問い」 堀内勉氏(以下、堀内):こんな感じが私の人生の振り返りになります。自分の人生の振り返りばかりしていてもしょうがないので、もう少し前向きにものを考えていったらどうなるかということで、『読書大全』に絡んだお話に入っていきたいと思います。 紀元前4世紀の哲学者アリストテレスは、『形而上学』の中で、「すべての人間は、生まれつき、知ることを欲す」ということをすでに書いています。それから、