衆院本会議で所信表明演説に臨む岸田文雄首相(手前)=国会内で2022年10月3日午後2時2分、竹内幹撮影 3日開会した秋の臨時国会で、岸田文雄首相は経済再生を最優先課題に位置づけた。しかし野党は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題に狙いを定め、政権を徹底追及する構えだ。この問題に収束の兆しは見えず、与野党攻防「秋の陣」は波乱含みで幕を開けた。 政府・与党は今国会で、物価高対策などの裏付けとなる2022年度第2次補正予算案の成立に全力を挙げる。国民生活に直結する課題に取り組むことで、焦点を「経済」へとずらし、野党の旧統一教会を巡る追及をかわしたい考えだ。 岸田文雄首相は3日の所信表明演説で、旧統一教会問題について「国民の皆様の声を正面から受け止める」と謙虚な姿勢を示しつつ、「この物価高から国民生活と事業活動を守り抜く」と強調。電力料金の値上げ負担抑制や賃上げ施策などに言及し、演説全体の約半