南スーダンのジュバで、工事現場の周辺を警戒する陸上自衛隊のPKO派遣隊員=2016年11月、仙波理撮影 「第三国で最初に親しくなる外国人は韓国(日本)人だ」と、何人もの日韓の外交官から耳にした。だが、信頼関係から生まれた協力が、国家のメンツにもまれて無残な結末を迎えることがある。2013年、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)の際に起きた弾薬貸与事件はその一例だ。この傷痕は今も癒えていない。何が起き、後に何を残したのか。内閣府国際平和協力本部事務局長だった高橋礼一郎氏(元駐豪大使)が、当時を克明に語った。(牧野愛博) 【写真】2011年に独立した、世界で最も新しい国。南スーダンを写真で見る 13年12月当時、南スーダンには、日本など50カ国以上の約7600人で構成される国連南スーダン派遣団(UNMISS)が駐留し、平和維持活動にあたっていた。首都ジュバで同月15日、クーデター未遂事件が発