2019年度政府予算案に基づくと、安倍晋三政権が13年度以降の7年間で削減する社会保障費は、額が判明するものだけで4兆2720億円に達することが本紙の試算でわかりました(表)。18年度までの6年間の社会保障費削減額は少なくとも3兆8850億円でした。19年度は3870億円を削減しようとしています。 額が大きいのはマクロ経済スライドの発動による年金支給額の削減です。19年度には約2500億円(0・5%)の年金支給額を実質的に削減することを狙います。安倍政権の7年間で年金削減額は2兆円に達します。 マクロ経済スライドは、物価・賃金の上昇に伴って本来引き上げるべき年金支給額を、少子高齢化の進展に合わせて削減する仕組みです。小泉純一郎政権が導入したこの制度を安倍政権はさらに改悪。物価・賃金の上昇率が低くて削減しきれない場合、翌年以降に繰り越して削減する仕組み(キャリーオーバー)を導入しました。これ