IT化の効果を厳密に表せない理由は、4万5328個ある(『熊とワルツを』 トム・デマルコ/ティモシー・リスター著、)というが、それをすべて理解するための費用対効果を考えると省略せざるを得ない。 省力化などの定量的な効果は、人件費やそれに関係する費用から比較的容易に算出できる。ところがグループウェアなどの効果は、「情報共有が進む」「ペーパーレスになる」「会議が不要になる」などの効果があるにせよ、それを金銭的に評価するのは難しい。 誰と誰が何の情報を共有すべきなのかが明確になれば、机を隣り合わせにするとか、ホワイトボードに書くルールを作ればよいかもしれない。共有すべき事項が多いとしても、事前に思い付くのは、せいぜい数十事項程度だろうから大したことではない。 紙が1枚削減できるとしても、その効果は総額いくらになるだろうか。紙の購入費用なら1円程度だし、印刷費用を入れても十数円である。ところが、そ
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