北九州市は、今秋にも始まる介護ロボットの実証実験に向けて、特別養護老人ホームの構造を定めた条例を改正する。地域を限って規制を緩和する「国家戦略特区」に市が指定されたことを受けた対応。市はこの条例改正案を含む22議案を、10日開会の6月定例市議会に提案する。 国は、特別養護老人ホームに対し、10人が生活する個室に対して1室の独立した共同生活室(20平方メートル)を備えるよう基準で定めている。 共同生活室は入所者が食事をしたり余暇を過ごしたりするスペースで、入所者同士や職員と落ち着いた関係を築ける場所になる。そのため、共同生活室には食卓などが置かれており、介護ロボットを入れるには手狭だという。 そこで隣り合う共同生活室をつなげて一体化し、入所者20人に対して1室の共同生活室として使えるよう市の条例を改めて制限を緩和する。2室にそれぞれ置いていた食卓を寄せれば、空間に余裕が生まれる。10人に対し