CloudNative Days Tokyo 2019 の講演資料です。 参考となる情報にはPDF中からリンクをしていますが、資料中のリンクは Speaker Deck 上ではクリックできないので PDF をダウンロードしてご覧ください。
Disclaimer 私はネットワークの勉強もちゃんとしたことないし、Linux のソース読むのもはじめてな素人です。 何かおかしなところなどあれば、遠慮なくコメント欄でまさかりをお願いいたします。 ソースコードの引用に関して 本文中で Linux のコード/ドキュメントを引用している箇所がありますが、すべてタグ v4.11 のものです。また、日本語のコメント・翻訳文は筆者が入れたものです。 TL; DR Linux のカーネルパラメータ net.ipv4.tcp_tw_recycle は、バージョン4.12から廃止されました。 今後はこの設定は行わないようにしましょう(というかできません)。 一方、net.ipv4.tcp_tw_reuse は安全であり、引き続き利用できます。 …というだけの話なのですが、自分用にメモがてら経緯・背景などを記録しておきます。 なんで気がついたか このパラ
Twitter見てたらこんなこと言ってる人がいました。 Unix で実行中の実行ファイルのパスを確実に得る方法はない、というのは FAQ だと思うけど、実際にやりたいことは自分自身を別プロセスで新たに立ち上げたいということなので、メモリにロード済の自分自身から別プロセスを作る手段はないんだろうか— Yusuke Endoh (@mametter) 2017年10月25日 昔自分もそんなこと考えたなーと思いつつ、Linuxなら /proc/<pid>/exe が実行ファイルへのリンクになってるんで、 環境によるような気もするけど、自分の実行ファイルのパスは /proc/pid/exe から取れないですかね。— とみたまさひろ (@tmtms) 2017年10月25日 と言ってみたら、 Linuxならその手が使えますが、現在実行中の実行ファイルでも削除できちゃいますから、パス名を得る完璧な方法
ブログ、一ヶ月ぶりのようです。 @udzura です。ところでみなさんはコンテナですよね? そういう感じです。 ここ最近のアウトプットをまとめたりしておきます。先に行っておきますがどれもLinuxコンテナの話です。 6月半ばに、第11回 コンテナ型仮想化の情報交換会@大阪 にお呼びいただいて、話してきました。なぜか一時間話しました。 ct-study.connpass.com 割とこの時点での自分がHaconiwaとFastContainerでやってきたことの集大成を出せたみたいな感じで、なおかつ日本のオルタナティヴ・ロックの話ができたので良かったです。お呼びいただいた、 @TenForward さんに感謝です。 speakerdeck.com そろそろ numbergirl って名前のミドルウェアを書こうと思います。 コンテナ勉強会は、質問も前向きかつ深いものが多くて、また各社の現場のL
Netflixのパフォーマンスエンジニアである筆者からの、topコマンドなどで表示されるCPU使用率(%CPU)は、いまや本当の使用率を表しておらず、チューニングなどのための指標として使えないという指摘。なぜそうなってしまったのか、何を見れば本当のCPU使用率がわかるのかをわかりやすく解説した記事。 私たちみんながCPU使用率として使っている指標は非常に誤解を招くもので、この状況は毎年悪化しています。CPU使用率とは何でしょうか?プロセッサーがどのくらい忙しいか?違います。CPU使用率が表しているのはそれではありません。私が話しているのは、あちこちで、あらゆる人たちに、あらゆる監視製品で、あるいはtop(1)でも使われている、"%CPU"という指標のことです。 あなたの考えているであろうCPU使用率90% : 実際 : "stalled"(訳注 : 以下ストールと言う)とは、プロセッサーが
読みきった。一周目の所感を書く。 Linuxプログラミングインタフェース 作者: Michael Kerrisk,千住治郎出版社/メーカー: オライリージャパン発売日: 2012/12/01メディア: 大型本 クリック: 14回この商品を含むブログ (7件) を見る モチベーション ぼくは、小さい会社でWebサービスの開発もしつつLinuxのサバ管も少ししつつ、という人間だったので、Linuxに開眼して真髄を会得したい、という欲求が長らくあった。例えば青木さんの本であったり、なるほどUnixであったり。 ふつうのLinuxプログラミング Linuxの仕組みから学べるgccプログラミングの王道 作者: 青木峰郎出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ発売日: 2005/07/27メディア: 単行本購入: 35人 クリック: 450回この商品を含むブログ (150件) を見る tatsu
TLPI (The Linux Programming Interface) 再々。 TLPI の輪読の際に @matsumotory よりシグナルセットあたりをまとめるようにと指令が出たので、拙遅な感じでまとめました。 シグナルとは プロセス間通信の一種。「プロセスにシグナルを送信すると、そのプロセスの正常処理に割り込んで、シグナル固有の処理(シグナルハンドラ) が実行される」プロセス側では、シグナルを受信した際の動作(シグナルハンドラ) を設定することや、シグナルをブロックすることも可能。 コンソールで、プロセスを終了させるためにkill -9 <PID>とかCtrl+Cとかした際にも、対象プロセスにシグナルが送信されている。 ちなみに、PID「1」の init や systemd にkill -9 1しても何も起らない。(そういえば昔、oom-killer に init を殺された覚
大人気TBSドラマ、「逃げるは恥だが役に立つ」でも話題になったインフラエンジニアという言葉ですが、今ではインターネットインフラを知らないまま開発をするのも難しい状況になっています。クラウドが一般化されたからといって単にリソースの調達が簡単になっただけで、つまりハードウェアの知識が無くても何とかやっていけるようになっただけであり、インフラの知識が要らなくなったなどということは全くなく、むしろdevopsの掛け声とともに、ソフトウェア開発者にインフラを見なければならない新たな責務が課せられたという、なかなか痺れる状況なのだろうと思います。 そういった中で、先日のさくらインターネットのAdvent Calendar最終日に「いまさら聞けないLinuxとメモリの基礎&vmstatの詳しい使い方」という記事を書かせて頂きましたが、今回はLinuxサーバの「負荷」と、ロードアベレージに関して、掘り下げ
さくらインターネット Advent Calendar最終日は、硬派にLinuxのメモリに関する基礎知識についてみてみたいと思います。 最近はサーバーを意識せずプログラミングできるようになり、メモリの空き容量について意識することも少なくなりましたが、いざ低レイヤーに触れなければいけないシチュエーションになった際に、OSを目の前に呆然とする人が多いようです。 基本的にLinux のパフォーマンスについて、メモリをたくさんつめばいいとか、スワップさせないほうが良い とか、このあたりは良く知られたことだと思います。 ただ、なんとなく ps コマンドや free コマンド などの結果を見るだけでなく、もう少しメモリのことについて掘り下げてみてみたいと思います。 メモリとキャッシュ Linux におけるメモリの状態を大きく分けると「使用中のメモリ」「キャッシュ」「空きメモリ」「スワップ」の 4 つに分
YAPC::ASIA Hachioji 2016 mid in Shinagawa
MacPortsでswftools@0.9.2を入れようとしたら失敗した - kanonjiの日記、MacPortsで入れる代わりに自前でビルドしたライブラリを使ってswftoolsをビルドしてみた - kanonjiの日記で、ビルドする時のライブラリについての知識が足りず困ったので、ちょっと調べてみました。基本的にLinuxについて調べてて、Macについても分かったところがあるって感じです。 ちゃんとまとめるほど理解出来てるわけじゃないので、分かった事を並べる感じで書きます。勘違いしてたり、ちょっと用語がおかしかったりするかもしれません。 LinuxとMacでは仕組みが違う LinuxではELF(Executable and Linking Format)という実行ファイルフォーマットがあって、この辺を調べていくとよくELFという単語を見かけます。 Macはというと、Mach-Oという実
主にアプリケーション開発者向けに、Linuxサーバ上の問題を調査するために、ウェブオペレーションエンジニアとして日常的にやっていることを紹介します。 とりあえず調べたことを羅列しているのではなく、本当に自分が現場で使っているものだけに情報を絞っています。 普段使っているけれども、アプリケーション開発者向きではないものはあえて省いています。 MySQLやNginxなど、個別のミドルウェアに限定したノウハウについては書いていません。 ログインしたらまず確認すること 他にログインしている人がいるか確認(w) サーバの稼働時間の確認 (uptime) プロセスツリーをみる (ps) NICやIPアドレスの確認 (ip) ファイルシステムの確認(df) 負荷状況確認 top iostat netstat / ss ログ調査 /var/log/messages or /var/log/syslog /
Bash でシェルスクリプトを勉強していくと出会うのが : (コロン)という名前の組み込みコマンド。このコマンドは何もしないコマンドです。 こんなコマンドの存在は不思議だなと思う反面、C言語にも void という型があったり(関数のような形で存在するのは JavaScript とかですね)、LaTeX にも \relax があったり、何もしない命令というものは機械語の NOP からある普通のものです。 この Bash の : の使い道についてまとめてみました。 何か書かなければならないところに仮置きする 例えば「ここに制御構造を置くんだけど、この節に入るものは後で書くんだけどな〜」といった場合、制御構造の節の中に何も書かないと Bash は構文エラーとなります。
パスの末尾に/があるかないかを気にしたくない 文字列を結合してパスを生成したりするときに、パスを格納した複数の変数を文字列結合するときがあります。 dirHome="/var/lib/hoge/" workDirName="work" echo "${dirHome}${workDirName}" # /var/lib/hoge/workと表示される しかし、dirHomeやworkDirNameのような変数をコンフィグファイルで設定していたり、実際に参照するところと定義箇所が遠いときがあると厄介なことが起こりえます。 例えば、下記のようにdirHomeの末尾に/がなかったらどうなりますでしょうか?
Linuxで共有ライブラリ(*.so)を作るようになったのでちょっと勉強してみた。今までは使うだけだったので、以下のようなことは知っていた。 作るときはgccの-sharedオプションを使う。 使うときはgccの"-lライブラリ名"でリンクするライブラリを指定する。 リンク時のライブラリ探索パスは-Lオプションで指定する。 実行時のライブラリ探索パスは/etc/ld.so.confに書いてあるディレクトリ。環境変数LD_LIBRARY_PATHでも指定可能。 ライブラリを作るときは、.cから.oを作るときに-fPICをつけるといいらしい。 新しくライブラリを入れたときはldconfigするといいらしい。 逆に今まであまり知らなかったこと。 ほとんどのライブラリはlibhoge.so, libhoge.so.1, libhoge.so.1.1のように3つくらいのファイルがあり、libhoge
コマンドラインで素早い操作ができるのは、優れたエンジニアの資質の一つとも言える。そのためのテクニックを集めた珠玉のコマンド集。 原文のコミット bb0c38c0899339e836c37eead4a9534b06c56662 The Art of Command Line メタ情報 基本 日常的に使うもの ファイルとデータの処理 システムのデバッグ ワンライナー 目立たないが便利なもの さらなるリソース 免責事項 コマンドラインで流れるように操作ができるということは、軽く見られたり他人から理解されないスキルだとみなされることもあるでしょう。しかしそのスキルは、明らかにかすぐ分かるようかは問わず、エンジニアとしてのあなたの柔軟性や生産性を改善してくれるものです。ここでは、Linuxでコマンドラインを使う上で便利だと思ったメモやTipsの数々を挙げてみます。あるものは基礎的ですが、非常に詳しい
VirtualBoxって、デスクトップ用途で使うならVMWare Fusionと比べてパフォーマンス面(特にグラフィック)に難がある感じがしますよね。今回は、最新のVirtualBoxを用いて最大のパフォーマンスでUbuntuをセットアップする手順を紹介します。 VirtualBoxは、設定をカスタマイズしたり追加のモジュール(Guest Additions)をインストールすることでパフォーマンスを向上させることができます。初期設定のままだとGUIが重かったりディスク速度が遅かったりといろいろ残念な事になるので、カスタマイズをして仮想環境を快適に利用することをオススメします。 別にUbuntuじゃなくてもいいんですが、説明がしやすいので今回はこれで。ゲストOSはUbuntu 15.04、ホストOSはMac OS X 10.10を用いています。 Ubuntu 15.04 日本語 Remix
性能測定コマンド sar :システム稼動状況 mpstat:CPU稼働状況 vmstat:仮想メモリ稼働状況 free :メモリ情報 iostat:ハードディスク,CPU使用状況 ps :プロセス情報 top :プロセス情報 目安 CPU CPU使用率:90%以上 CPU待ちプロセス数:2より大きい(1CPUあたり) メモリ メモリ使用量:ページングの発生回数 ディスク ディスク使用率:80%以上 ネットワーク ネットワーク使用率:80%以上 パケット衝突回数:送信パケットの10%以上 sarコマンド # sar [オプション] [-o ファイル名] 取得間隔 取得回数 -u:CPU:CPU使用状況 -q:CPU:プロセスキュー、システム稼動負荷 -r:メモリ:メモリ,スワップ領域使用状況 -R:メモリ:メモリ動作状況 -B:メモリ:ページング統計値 -W:メモリ:スワッピング統計値 -b
本記事の公開後の2016年7月にはてなにおけるチューニング事例を紹介した。 はてなにおけるLinuxネットワークスタックパフォーマンス改善 / Linux network performance improvement at hatena - Speaker Deck HAProxy や nginx などのソフトウェアロードバランサやリバースプロキシ、memcached などの KVS のような高パケットレートになりやすいネットワークアプリケーションにおいて、単一の CPU コアに負荷が偏り、マルチコアスケールしないことがあります。 今回は、このようなネットワークアプリケーションにおいて CPU 負荷がマルチコアスケールしない理由と、マルチコアスケールさせるための Linux カーネルのネットワークスタックのチューニング手法として RFS (Receive Flow Steering) を
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