この改革プロジェクトは、モスクワの一般的な地域図書館5館から始められた。内容だけでなく、重苦しい窓柵やブラインドが外され、外観も変わる。館内は 読書活動に重きを置いたつくりとなっていて、読書、休息、会議、講義、展示会などのゾーンが個別に設けられている。読書だけではなく、会話、受講、相談、 議論などのさまざまな活動を考慮に入れた設定となっているのが特徴だ。 改革によって来館者の層も変わってくるだろう。図書館の主な利用者は現在、学校に通う児童や年金生活者だ。開館時間が11時から17時までとなっている ため、働いている人などがなかなか行くことができないでいる。開館時間が延長されれば、若年・中年層も利用できるようになる。 「図書館は本当の選択肢を読者に提案 できる」 少なくとも、改革プロジェクトの作成者の一人である、モスクワ図書館センターのボリス・クプリヤノフ副所長は、このように考えている。 「