若い春子(有村架純)と太巻が登場する回想シーンでは、太巻の衣装に注目してほしいですね。 今の太巻もそうですが、その時代時代の流行に忠実なんです。特に80年代の太巻の衣装は、その時代を知っている人には「あぁ、あんなヤツいたな」と思っていただけるはずです(笑)。80年代にチャラけたヤツらが着ていたスーツだとか、持っていた小物だとか、ベルトの巻き方、ネクタイの締め方など、かなりこだわっています。太巻を見ながら、「あんなヤツ、いたいた!」とか「今見ると、ダサいなあ」とか言いながら楽しんでもらえるとうれしいです(笑)。 宮藤(官九郎)くんの作品に出るときは、いつも緊張しますね。だって、台本が読み物として、すでにおもしろいから。そのおもしろさを芝居で再現するのはとても難しいんです。おもしろくないものを芝居でおもしろくするほうが簡単で、おもしろいものをおもしろく演じるのは、本当に大変な作業だし、役者と