<< 前の記事 | トップページ | 次の記事 >> 2008年12月01日 (月)アジアを読む 「ロシア原潜事故の衝撃」 今月初め、日本海を航行していたロシアの原子力潜水艦が、消火装置の誤作動から大勢の乗員が死亡する事故がありました。この事故は、ロシアの軍事力が冷戦後も、質的に向上していない現実を改めて示すものであり、多くの兵器をロシアから購入しているアジア諸国にとっては、安全保障上の痛手ともなりそうです。 Q今回の原潜の事故は、どのようなものだったのか? A事故を起こしたのは、西側がアクラ級と呼んでいるロシアの原子力潜水艦「ネルパ」で、先月(11月)8日夜、ロシアの太平洋艦隊の基地があるウラジオストックの東、ウラジミール湾を航行していたところ、艦内で、火災の際の消火用のガスが噴出し、乗っていた乗員や、この潜水艦の建造にあたっていた造船所の技術者、合わせて20人が酸素欠乏などで死亡した。