この章では、関数型の至宝であるコンビネータライブラリについて説明します。 コンビネータとは何か? この章でいうコンビネータとは、ある型の部品と部品を組み合わせて、同じ型のより大きな部品を作るための関数のことです。たとえば、パーサのコンビネータライブラリは、パーサを組み合わせるための各種コンビネータを提供しており、簡単にパーサを作成できます。コンビネータライブラリは、言語内DSL(Domain Specific Language)と表現してもよいでしょう。 関数型では、パーサに加えて、データを文字列でわかりやすく表示するプリティプリンタ、SQL、XML、ハードウェア記述、そしてデリバティブ(金融商品)記述、楽譜記述など多様なコンビネータライブラリが作られ、実際に使われています。この章では、パーサのコンビネータライブラリを取り上げます。 CSVのパーサ たとえ簡潔でも、実用的でないパーサの例だ