菅首相は6日、原子力発電所の再稼働に向けた新たなルールを策定する考えを打ち出した。海江田経済産業相の働きかけによってすでに再稼働受け入れを表明した自治体もある中で、唐突に再稼働の判断を先送りする姿勢に転じたものといえ、経産省では戸惑いの声が上がっている。 海江田氏は、玄海原発の再稼働を要請するため6月29日に佐賀県を訪れ、古川知事から容認に前向きな姿勢を取り付けた。8日の県民説明会や11日の県議会特別委員会を経て、今月中旬にも知事が再稼働を表明する期待が高まっていた。 同省はテスト導入を発表した6日午前の段階では、「テスト終了が再稼働の条件ではない」と説明していただけに、省内では「海江田氏はハシゴを外され、メンツもつぶされ、怒り心頭だ」(幹部)との声が出ている。