物体を不可視化する「クローキング」の技術を、電子デバイスに応用する研究が始まっている。米大学の研究チームが、クローキングを応用し、電子の流れの中でナノ粒子を“不可視化”する技術を発表した。まだ研究初期の段階ではあるが、このコンセプトを用いれば、新しいタイプのスイッチ素子などが誕生する可能性もあるという。 米マサチューセッツ工科大学(MIT:Massachusetts Institute of Technology)の研究チームは、物体を不可視化する技術であるクローキングを応用し、電子の流れの中にあるナノ粒子をあたかも存在しないかのように“隠す”技術を開発しているという。この研究は将来、熱電素子の効率を向上させたり、現代のトランジスタとは異なる仕組みの新たな電流制御素子を生み出す可能性がある。 研究チームが、雑誌「Physical Review Letters」の2012年9月号に掲載された