3月18日、東京大学「IRT研究機構発足記念シンポジウム」が開催された。東京大学130周年記念事業として実施されたもので、東京大学総長の小宮山氏によるオープニングスピーチ、下山機構長によるIRT研究機構の概要紹介のほか、各研究部門の発表が行なわれた。また、協働7社の代表らをパネリストとした「少子高齢社会を支えるテクノロジーの役割」と題したパネルディスカッション、産業技術総合研究所理事長の吉川氏による記念講演も行なわれた。 なお「IRT」とは、「IT(情報技術)」と「RT(ロボット技術)」とを組み合わせた言葉である。 ● 課題先進国日本とロボット技術 東京大学総長の小宮山宏氏は持論である「課題先進国・日本」の話からオープニングスピーチを始めた。日本は「21世紀地球の未来像」だという。日本には少子高齢化、資源不足そのほかさまざまな課題がある。これらの課題には答えがないし、課題を解いた国もない。