〜〜希少な国鉄形電車の世界その1「103系」〜〜 日本国有鉄道がJRとなり30数年の年月がたった。国鉄時代に誕生した電車たちも、30年以上にわたり走り続けてきたわけで、老朽化がかなり進む。姿を消す車両も増えてきた。そんななか、今も活躍する車両が少なからずある。 今回は国鉄を代表する“国電”として、大量輸送の時代にデビューし、日本経済を影で支えた103系のわずかに残る車両と、走り続ける姿をお届けしよう。 【はじめに】“国電”の代表格! 日本一の車両数を誇った103系まずは103系とはどのような電車だったのか。見ておきたい。 太平洋戦争が終わったばかりの昭和20年代、都市部を中心に増大する輸送量に対応していたのは、戦前・戦中・戦後生まれの旧形電車(旧型国電とも呼ばれる)だった。吊りかけ式という古い駆動方式で、車内にモーター音ばかりか、電動機の振動が伝わり、決して乗り心地が良いものでは無かった。
おもしろローカル線の旅~~西武国分寺線/西武多摩湖線/西武多摩川線~~ 東京都と埼玉県に路線網を持つ西武鉄道。その路線を地図で見ると、ごく一部に路線が集中して設けられている地域がある。一方で、ポツンと孤立して設けられた路線も。これらの路線網のいきさつを調べ、また訪ねてみると、「おもしろローカル線」の旅ならではの発見があった。 今回は、西武鉄道の路線網の謎解きの旅に出かけてみよう。 【謎その1】国分寺駅のホームは、なぜ路線で場所がちがうのか下の地図は、西武鉄道の東京都下の路線図である。都心と郊外を結ぶ西武新宿線と西武池袋線、西武拝島線の路線が設けられる。東西にのびる路線と垂直に交わるように、南北に西武国分寺線と西武多摩湖線という2本の路線が走っている。 起点となる駅は国分寺駅で同じだが、国分寺線は東村山駅へ。その先、西武園線に乗り継げば西武園駅へ向かうことができる。一方の多摩湖線は萩山駅を経
おもしろローカル線の旅~~東急こどもの国線~~ 前回のおもしろローカル線の旅では、千葉県を走る流鉄流山線を紹介した。路線距離5.7km、乗車時間が11分の非常に短い路線だったが、今回取り上げる、神奈川県を走る東急こどもの国線は路線距離3.4km、乗車時間7分とさらに短い。そのみじか~い路線に秘められた謎について解き明かしていこう。 東急の路線らしくない!? 東急こどもの国線の謎東急こどもの国線は、東急田園都市線の長津田駅からこどもの国駅まで3.7kmを結ぶ。 この路線、ちょっと不思議なことがある。東京急行電鉄(以下、東急と略)の純粋な路線とは言い難い事例が、いくつか見られるのだ。 例えば、電車は横浜高速鉄道が所有する車両で、シルバーに黄色と水色という東急のほかの電車とは異なる車体カラーとなっている。駅などの表示は、東急の社章とともに、横浜高速鉄道という会社の社章が掲示されている。さらに長津
日本一短い地下鉄となぜか電化されない路線――名古屋の不思議2路線を乗り歩く【名古屋市営地下鉄上飯田線/東海交通事業城北線】 おもしろローカル線の旅~~名古屋市営地下鉄上飯田線・東海交通事業城北線(愛知県)~~ 今回紹介する名古屋市営地下鉄上飯田線/東海交通事業城北線の2路線。東海地方にお住まいの方でも、あまりご存知ないのではないだろうか? 沿線に住む人以外には馴染みの薄い路線となっている。だが、2路線とも謎が多く、実に不思議な路線なのだ。 【地下鉄上飯田線の謎】なぜ路線距離が0.8kmと短いのか?まずは名古屋市営地下鉄上飯田線(以降、上飯田線と略)から。こちらはローカル線とは言えないかもしれないものの、異色路線として紹介しよう。 上飯田線は平安通駅(へいあんどおりえき)と上飯田駅(かみいいだえき)を結ぶ路線で、その距離は0.8kmしかない。わずかひと駅区間しかなく、上飯田駅より北は、名古屋
東武亀戸線は今から115年前の1904年に東武鉄道の手により開業した。同社が創立して最初に路線を開業させたのが北千住駅(東京都)〜久喜駅(埼玉県)の区間で1899(明治32)年8月27日のことだった。 東武鉄道としては、北千住駅から都心へ向けて路線を延ばしたいという願いがあり、まず1902(明治35)年に、曳舟駅を通り吾妻橋(現・とうきょうスカイツリー駅)に至る路線を開業させた。 しかし、その先に隅田川が流れていたため路線は延長されず、長期にわたり東武伊勢崎線の始発駅は吾妻橋駅(駅名は後に浅草駅、業平橋駅と変更)となっていた。 一方、曳舟駅からは越中島線(現・亀戸線)の建設を進め、亀戸駅まで路線を延ばした。列車はこの亀戸駅から総武鉄道(現・JR総武本線)に乗り入れ、両国橋駅(現・両国駅)まで走った。総武鉄道では亀戸線が開業した日に合わせ両国橋駅〜本所駅(現・錦糸町駅)の区間を開業させている
ミラーレス機が初のトップ10占拠、キヤノン製品とニコン製品が圏外の衝撃【デジタル一眼カメラ売れ筋ランキング(5月上期)】 ヨドバシカメラ売れ筋ベストテン 「デジタル一眼カメラ」5月上期ランキング 前回4月下期ランキングは、ほぼヨドバシ・ドット・コムでの実績を反映したモノだった。今回の5月上期は5/1-6がカメラコーナー休業期間、5/7-15は店頭販売員を減らすなどの対策下での営業期間を反映したものだ。 前回はニコン製デジタル一眼カメラがトップ10入りせず「ニコン製デジタル一眼カメラは、商品知識が豊かな店頭販売員との会話も、買い物の醍醐味として楽しまれるユーザーによって購入されている」という仮説を立ててみたのだが、この5月上期ランキングではデジタル一眼カメラ部門だけではなく、交換レンズ部門でもニコン製品が見られないという結果になった。加えてキヤノン製品もEOS Rシリーズ新製品待ちなのか、デ
〜〜4月・5月の鉄道各社の感染症への対応状況とその影響〜〜 新型コロナウイルス感染症が大変な広がりを見せている。緊急事態宣言が全国に拡大され、外出を自粛する動きがさらに広まってきた。 たとえ“非常時”であっても鉄道会社は電車、列車を動かさなければいけない。公共交通機関の宿命だが、JRを含めて、ほとんどが民間企業となった現在、長引けば鉄道会社の経営を圧迫する。ゴールデンウィークの期間を含め減便する動きも強まってきた。ここで全国の主な鉄道事業者の感染症への対応状況と、関連事業まで広がる影響にチェックしておきたい。 *データは4月16日現在。運休、減便が増える可能性がありますのでご注意ください。 【苦悩する鉄道①】渋谷駅利用9割減は歓迎すべきその一方で国から緊急事態宣言が発令された最初の土曜日(4月11日)、電車の利用者が大幅に減少した。JR東日本の渋谷駅の利用者(定期券以外)は前の週に比べて9
〜〜鉄道痛快列伝その1: 阪急電鉄創始者・小林一三の生涯〜〜 歴史を語る時に“たられば”はない。だが、もし日露戦争後の恐慌がなかったら、今の阪急電鉄は生まれなかったかも知れない。元銀行マンだった小林一三(こばやしいちぞう)という人物がちょうどその場に居合わせたことが大きかった。 不況下で無職となっていた小林一三。そんな時に巡りあった新鉄道会社の立ち上げの話に、失敗を恐れずにぶつかっていった。新型コロナウィルス騒ぎで世界的な不況の波が訪れている今、彼の生き方が参考になるかも知れない。鉄道痛快列伝の1回目として阪急電鉄の創始者、小林一三の生涯を追ってみた。 【小林一三の生涯①】けっして恵まれた生い立ちではなかった大阪のターミナル駅といえばJR大阪駅と、隣接する阪急電鉄の大阪梅田駅が代表格といって良いだろう。大阪梅田駅からは、神戸方面、京都方面、宝塚方面へ向かう電車が引っ切りなしに発車している。
〜〜大手私鉄検測車両&検測機器を付けた旅客車両図鑑〜〜 安全に快適に鉄道車両を走らせるために多くの事業用車両が働いている。中でも注目度が高いのが「検測(検査)車両」である。 定期的に路線を走り、線路や架線の状態を調べて、設備の保守管理に役立てている。新幹線のドクターイエローがその代表格だが、“お仲間”が全国で多く使われている。今回はそうした検測車両のうち、大手私鉄の「地上設備検測車両」に加えて、「検測機器を付けた旅客車両」を紹介しよう。 *ご注意:運行に関して、各社へのお問い合わせはご遠慮ください。撮影および見学は新型感染症の流行が終息した後に楽しみましょう。 【関連記事】 【保存版】出会えたらラッキー!? ドクターイエローだけでない事業用「検測車両」をずらり紹介〈JR編〉 【大手私鉄の地上設備検測車両】小田急電鉄クヤ31形「TECHNO-INSPECTOR(テクノインスペクター)」↑小田
2016年4月に起きた「熊本地震」により、熊本県内を走る鉄道路線の多くが影響を受けた。なかでも阿蘇地区を走る鉄道路線の被害は甚大で、いまもなおJR九州の豊肥(ほうひ)本線と南阿蘇鉄道で一部区間の列車運休が続いている。 豊肥本線の被害状況は前回報告したとおり深刻で、路線復旧に向けて課題も多い。では、一方の南阿蘇鉄道の状況はどうなのだろう。ここでは、復旧に向けて力強く動き出した南阿蘇鉄道の現状を見ていきたい。 【関連記事】 熊本地震で被災した九州の鉄道事情ーー豊肥本線は1年前とどう変わったのか 峡谷や山々が生み出す美景が自慢の南阿蘇鉄道南阿蘇鉄道はJR豊肥本線の立野駅と高森駅の間、17.7kmを結ぶ第三セクター鉄道だ。元は国鉄高森線で1928(昭和3)年2月に路線が開業。1986(昭和61)年には、路線の運営が南阿蘇鉄道に引き継がれている。 南阿蘇鉄道では、会社が生まれた当初からトロッコ列車の
ローカル線の旅〈緊急特集〉 〜〜不通区間それぞれの現実〜〜 激甚災害に指定された台風19号を含め、今年も複数の自然災害が列島を襲い大きなつめ跡を残した。そして多くの鉄道路線が傷ついた。この夏まで全国の不通区間は合わせて272.9kmだった。ところが、この秋に列島を襲った自然災害による被害は甚大で、不通区間は19路線601.1kmと倍増してしまった(11月8日現在)。 幹線が、いち早く復旧されたのに対して、残された不通区間は大半がローカル線で、作業にあたる人材確保や復旧費用の捻出に苦悩する鉄道会社も多い。傷ついた全国のローカル線。ここで全国の不通区間を再確認するとともに、復旧の進み具合と、この先どうなるのか見込みを含め前後編の2回にわたって見ていきたい。 【後編はコチラ】 災害により寸断された「ローカル線」−−不通となっている19路線の現状をチェックする【後編】 【はじめに】災害の規模が大き
最近のカーナビは「目的地に着く」という点でいえば、もはや無駄がないレベルに近づきつつある。各社ともナビゲーション機能をアップデートしているうえ、カロッツェリアの場合、渋滞情報取得の独自基盤を確立。無駄な渋滞に遭わず、無駄な時間を使うことなく、無駄な不安を抱くことなく、目的地にたどり着けるのが当たり前になりつつある。 一方で、「ドライブに至るまでの環境」についてはまだ課題が残っている。例えば、「クルマに乗ったときにはすでに目的地決まっている問題」。通常、クルマに乗ってから目的地を決めるケースはあまりないが、ナビの目的地設定はクルマに乗り込んでから行うのが一般的だ。乗車してエンジンをかけて、ナビが起動するのを待って、目的地を入力し選択して、ルートを確認してから、ようやく案内開始ーーこれが乗ってすぐにガイドがスタートしたら、相当な無駄が省けるはずである。 今年6月に発売となった最新のサイバーナビ
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