【男性作家編はこちら】 >本屋大賞、2025年の栄冠は誰に? 男性作家のノミネート4作は力作が目白押し 阿部暁子『カフネ』 支え合い、みんな生きている 阿部暁子『カフネ』あらすじ 法務局に勤める野宮薫子は、溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた。弟が遺した遺言書から弟の元恋人・小野寺せつなに会い、やがて彼女が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことに。弟を亡くした薫子と弟の元恋人せつな。食べることを通じて、二人の距離は次第に縮まっていく。 阿部暁子『カフネ』読みどころ 互いに悪態をつきながら、なくてはならない関係になっていく薫子とせつなのシスターフッドが笑いと涙を誘います。現代社会のセーフティーネットからこぼれおちる寸前の家族をボランティアとして回りながら、支え、支えられて生きる人のつながりの温かさを再確認させてくれる作品です。凄腕料理人のせつなが作る料理はどれも食欲をそそ
