自分の身体がもうひとつあったらいいのに。誰もがそう思ったことはあるのではないだろうか。 4月、琉球大学工学部教授の玉城絵美による『BODY SHARING 身体の制約なき未来』(大和書房)が発売された。 本書ではテクノロジーを使って身体を「シェア」するという新しい考え方が提示されている。視聴覚や身体の動きなどをデジタルデータ化し、ロボットやヴァーチャルキャラクター、他者の身体などのアバターで、自分がそこにいるかのような体験ができるという。 そんなボディシェアリングとは、いったいどんな概念なのか、どこまで実現可能なのか。そしてどんな未来が待っているのか? じっくりと話を聞いた。(藤井みさ) 自分の部屋にいながら、ビーチで泳ぐことができる? ――まず、「ボディシェアリング」という考え方について教えていただけますでしょうか。 玉城絵美(以下、玉城):ボディシェアリングは、アバター、ロボット、遠