太陽ニュートリノ問題(たいようニュートリノもんだい、英: Solar neutrino problem)は、地球を貫通していくニュートリノの観測数が、太陽内部の理論的モデルから予測される値と一致しないとされていた問題である。1960年代半ばから問題とされてきたが、2002年に素粒子標準模型の修正を必要とするニュートリノ物理の新しい解釈であるニュートリノ振動の発見により解決された。ニュートリノ振動は伝搬の過程で各フレーバーのニュートリノの存在確率が周期的に変化(振動)する現象であり、ニュートリノが質量を持つことによって起きるとされている。太陽ニュートリノ問題の根本的な原因は、太陽内部で生成されるニュートリノがかつて用いられていた検出器では捉えられない別の2つのフレーバーのニュートリノに変化することであると説明することができる。 概説[編集] 太陽の中心核は「天然の核融合炉」であり、陽子-陽子