【ブリュッセル=井田香奈子】ルクセンブルクの欧州第一審裁判所は、テレビゲーム機器の価格を不当につり上げたとして、任天堂に約1億1924万ユーロ(約152億円)の制裁金を命じた。欧州連合(EU)の欧州委員会競争当局が02年に命じた約1億4912万ユーロからは減額したが、カルテル行為の認定自体は支持した。 欧州委の02年の認定は、91〜97年に任天堂と伊藤忠など7流通業者が、EU域内、特に英国と大陸各国の並行輸入を制限することでテレビゲーム機器の価格を人為的につり上げたというもの。任天堂は「指摘された商慣行は98年に改善した」とし、罰金額が過大だとして伊藤忠などとともに欧州第一審裁に不服を申し立てていた。 伊藤忠の制裁金は450万ユーロ(約5億7600万円)で、欧州委の命じた金額が支持された。