「なぜ“バブルの亡霊”が、今まで表沙汰にならなかったのか」 11月8日、オリンパスが会見で発表した内容に、当局を含めた多くの関係者が驚愕すると同時に、闇の深さをあらためて感じた。 これまで不透明なカネの動きがあると問題視されてきた、オリンパスの四つの買収案件。英医療機器メーカー、ジャイラスと、国内ベンチャーのアルティス、NEWS CHEF、ヒューマラボという4社の一連の買収が、“飛ばし”に使われていたというのだ。 “飛ばし”とは、含み損を抱えた金融商品を時価よりも高い価格で外部に売却し、損失が表面化するのを隠すこと。バブル崩壊後の財テクで被った損失を先送りするのに使われた手法だ。 オリンパスもご多分に漏れず、財テクの失敗で1990年代から損失の先送りをしていた。それに関与していたのが、菊川剛前会長兼社長と森久志前副社長、山田秀雄常勤監査役の3人だという。 オリンパスは発覚を受けて、すでに社