二人の富豪が自分の財産の価額を他に知られることなく、どちらが金持ちであるかを知るにはどうすればよいだろうか。この「ヤオの百万長者問題」の解決法の一つとして「1回限りのプログラム」を使うことがある。1回限りのプログラムは、従来のコンピュータでは実現できないことがわかっているが、量子コンピュータであれば、ある仮定の下で実現できることが示された。 by Emerging Technology from the arXiv2017.10.11 20 20 6 0 2人の富豪、アリスとボブはそれぞれの財産の価額を公開することなく、どちらが金持ちであるかを知りたいと望んでいるとしよう。この難題をどのように解決すべきか。これは「ヤオの百万長者問題」と呼ばれる、コンピューター科学者であるアンドリュー・ヤオ博士が1982年に考案した問題である。 可能性のある解決法の1つとして、「1回限りの(one-time