トミュリス女王(ティアラをした左から6人目の女性) ピーテル・パウル・ルーベンス作 トミュリス(Tomyris)は、紀元前530年頃の人物で、中央アジアのカスピ海東岸に勢力を有していたマッサゲタイ族の女王である。ペルシア語では تهمرییش と記される。 トミュリスとその息子でマッサゲタイ族の軍隊の長であったスパルガピセス(英語版)の名前はイランに起源を持つものである。しかし、トミュリスを最初に書いた歴史家がギリシア人であったため、それ以来、トミュリスの名前はギリシア風に呼ぶことが多い。 その最初の歴史家であるヘロドトスは著書『歴史』で、トミュリスに関して「マッサゲタエ族の国を侵略したアケメネス朝ペルシアの王キュロス2世率いるペルシア軍を破り、キュロスを殺害した」と記している。なお、ヘロドトスはトミュリスの生きた時代から100年後の人物である。トミュリスについての歴史は伝説となり、ヘロ