印刷 患者の体験記や医師の証言を紹介した本で「がんが消えた」などと効能をうたい、健康食品を販売した疑いが強まったとして、神奈川県警は東京都内の健康食品販売会社社長の女(65)を薬事法違反(医薬品の無許可販売)などの容疑で逮捕する方針を固めた。この本を発行した出版社の元社長の男(72)ら4人も、同法違反の幇助(ほうじょ)などの容疑で逮捕する。 捜査関係者への取材でわかった。医薬品の無許可販売に出版社が関与したとして立件するのは全国初という。 この健康食品は、カニやエビの甲羅からとれる「キトサン」という成分が含まれた錠剤。主にインターネットの通販で1瓶(72グラム)1万円で販売していた。 薬事法上、健康食品でも病気への効能をうたうと医薬品とみなされ、販売には都道府県などの許可が必要になる。 ところが、捜査関係者によると、5人は医薬品の販売許可を受けずに、「がん細胞を死滅させる」などと