国内最大の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)の分裂問題で、山口組と脱退派が結成した神戸山口組による切り崩し工作が激化している。山口組が4代目組長の出身母体だった竹中組の名称を直系組織に復活させると、3代目組長時代への回帰路線を取る神戸山口組も直系組長の「会費」を大幅に抑え、30万~10万円にすることを決めた。2つの「山口組」がそれぞれの正統性や利点を訴え、様子見組の取り込みや組織の切り崩しを図っている。 山口組関係者によると、山口組は12日までに竹中組出身者が率いる直系組織である柴田会(本部・兵庫県姫路市)を竹中組に改称することを決めた。 竹中組は、竹中正久4代目組長が結成した山口組直系組織だったが、竹中組長が射殺された「山一抗争」の終結方法に不満を持った実弟の竹中武組長が山口組を離脱。山口組の激しい切り崩し工作に合い、2008年の武組長の死亡後は事実上、休眠状態にあった。篠田健市(通