広島、山口県出身者が多数を占めた米ハワイ州への日系移民。その子孫の女性たちの証言を集めたドキュメンタリー映画づくりが最終段階を迎えている。製作するNPO法人が今月末、資金を集めるためのイベントを再開。新型コロナウイルスの影響で活動が中断した期間を乗り越え、字幕編集などの仕上げを急ぐ。(桑原正敏) 映画は「Okagesama de~ハワイ日系女性の軌跡」。家計を助けるため幼くしてメイドで働いた苦労や、第2次大戦中に父が強制収容所に入れられた悲しみなど、広島ゆかりの7人を含む日系人たち男女18人の証言をつなぐ。 神奈川県鎌倉市のNPO法人「NAC―J」にとり2作目の作品。監督の松元裕之代表(56)は「ハワイ社会での日系女性の足跡を伝え残す映画」と語る。 同法人は2010年、日系人団体の支援や文化交流を進めるため設立。広告映像ディレクターの松元代表はドキュメンタリー映画の製作を通じて日系人の歴史