実は、この本、古本屋で見付けたんだが、それは置いといて……。 かつて、日本社会には、右翼団体の居場所が有った。 しかし、いつしか、右翼団体の資金源は絶たれ、社会や権力も、彼らを必要としなくなった。 それでも彼らは生きていた。 この本は、どちらかと言うと、左寄りと見られている宮崎学による、右翼団体関係者へのインタビューなのだが、これがまた、恐ろしく面白い。 いわゆる「ネット右翼」の画一的な主張は、思想や主張の面白さ、ユニークさ、に限って言えば、この本で取り上げられている右翼団体関係者の主張には、まるで、太刀打できない。 「右翼団体」なるものが、おそろしく多様なのだ。 その多様さやユニークさは、読んでて、ある種の興奮を覚える。 こんな事を言ったら、当事者に怒られるだろうが、「へんないきもの」的な面白さがある。 「広島や長崎や東京大空襲の惨状も、責任の一端は昭和天皇に有る。昭和天皇の『講和するな