カメラが捕らえた画像を解析し映っている人物の情報を自動的に認識する、 そのような技術の実現が様々な分野で求められている。 ニーズの多さに対応するように画像認識でもとくに顔認識研究に携わる研究者は多く、 これまでに数多くの研究開発が行なわれてきた。 ところでひとくちに顔あるいは人物の認識といえども、 その要求レベルと実現のための技術には様々な段階がある。 本稿ではこれを三段階に分け、実現可能性と想定される応用対象を考えてみよう。 レベル1: 人物の抽出 まずは映像中に人物が含まれるかどうかを判定し、 その動作を追跡するような機能のレベルである。 このような機能は監視カメラなどで求められる。 常に映像を解析し、 映像中に人物が登場したときの対応が必要となるアプリケーションで利用される。 人物に特定しない移動物体の検出と追跡のアルゴリズムは数多く開発されており、 まずそれらを適用することが考えら