1985年に帝京大学病院で、非加熱血液製剤を投与された血友病患者が、HIV感染で死亡した事件は『帝京大学ルート』、1986年に大阪府の病院で旧ミドリ十字の非加熱血液製剤を投与された肝障害患者が死亡した事件は『ミドリ十字ルート』とそれぞれ呼称された。 1996年8月から10月に帝京大学医学部附属病院第一内科の責任者だった安部英[5]、ミドリ十字の代表取締役だった松下廉蔵・須山忠和・川野武彦、厚生省官僚だった松村明仁が業務上過失致死容疑で逮捕・起訴された。なお、安部の容疑は、自らが担当した患者にHIVに汚染された非加熱製剤を投与して死亡させたことであり、HIVに汚染された非加熱製剤を流通させたことではない。 この裁判は2000年に、ミドリ十字の3被告人に実刑判決、2001年3月28日、安部英に一審無罪判決、9月28日、松村明仁に禁固1年執行猶予2年の有罪判決が出た。上訴中に認知症を患い2004