大人げない。その一言に尽きるのが、今村雅弘復興相(70)の激昂会見である。質問者に対し声を荒らげ「うるさい!」と捨て台詞を吐く。この醜態に野党は辞任を求め総理が謝罪する騒ぎとなった。きっかけを作ったのは、フリージャーナリスト・西中誠一郎氏(52)の質問だが、彼の来し方を辿ると、この会見の “闇の奥”が見えてくるのだ。 *** 新聞、テレビは、まるで鬼の首をとったかのようにこの一件を報じた。 〈「切り捨てたい国の本音」 復興相発言 自主避難者ら反発〉(4月6日付朝日新聞)〈復興相発言「悲しい」自主避難者ら抗議次々〉(同日付毎日新聞) いかに国が被災者を冷遇しているかと突き上げるが、そもそも、4月4日の会見で焦点となった「自主避難者」とは、原発事故で国の定める避難指示範囲の外に住む避難者のことを指す。 福島県生活拠点課の話。 「国と県は、災害救助法に基づき自主避難者に対しても先行き