kna-club.com 2024 著作権. 不許複製 プライバシーポリシー
「ニーベルングの指環」について書こうとするとき、前回もそうだったのだが、これを「オペラ」と呼ぶことに非常にためらいがある。もともとワーグナー自身がこれをオペラではなく「楽劇」(Musikdrama)と分けて呼んだこともだが、いわゆるオペラとは異なっている。一番の違いは、いわゆるアリアがないことだろう。歌と演奏と言葉は渾然一体となっている。その他いろいろ違いもある。しかし、広義にはオペラとしてもいい。 この「ニーベルングの指環」の特性だが、ライトモチーフ(Leitmotiv)の多用がある。もともとライトモチーフが意識的に組み入れられたのがこの作品でもある。「指示動機」とも訳されるが、人物や事件などを表す特定の旋律などである。と、いうと難しそうだが、実は私たち現代人がハリウッド映画で聴く音楽はこれがもう前提となっている。ごく簡単なところでは、スター・ウォーズのダースベイダーのテーマとかもライト
昨年の目標の一つは、ヴァーグナーの「ニーベルングの指環」を通して見ることだった。最終的な目標とまで行かなくても、本来ならオペラハウスできちんと見ることだが、さすがにこの超大作となると事前の勉強なしで見ることは、事実上無理ではないか。作品は4作のシリーズで合計で15時間くらいになる。本来ならこれを4日で上演するらしいが、現実のところかなり難しく、毎年1作で4年がかりということも多い。日本でも現在4年がかりの2年目が終わったところ。私などはとりあえず、DVDで見るくらいである。 しかし、そもそも、そこまでして見るべき大作なのかというと、人にもよるだろう。好きな人は好きだろう。が、事前のお勉強を超えてまで見るほどの価値があるかというと、なんたらかんたら、ということで私などこの歳まで先送りしてきた。ヴァーグナーについては、先送りする理屈なども何かとつけやすい。しかし、とりあえず、見終えてみると、圧
サロメ(Salome または Salomé、ヘブライ語: שלומית Shlomit)は、1世紀頃の古代パレスチナに実在した女性。義理の父は古代パレスチナの領主ヘロデ・アンティパス、実母はその妃ヘロディア。古代イスラエルの著述家フラウィウス・ヨセフスが著した『ユダヤ古代誌』や、新約聖書の福音書などに伝わる。 イエスに洗礼を授けた洗礼者ヨハネの首を求めた人物として、キリスト教世界では古くから名が知られ、その異常性などから多くの芸術作品のモティーフとなってきた。新約聖書では彼女の名を伝えておらず、学問上は単にヘロディアの娘と呼ぶことが多い。 イエス(中央)と洗礼者ヨハネ(右)/ピエロ・デラ・フランチェスカ『キリストの洗礼』、1449年 ジャン・フーケ『ヘロデ大王のエルサレム占領』、15世紀後半 ヘロデ・アンティパス(右)とイエス(左中央)/アルブレヒト・デューラー、1509年 ヘールトヘン
更新情報 Go back to Intermezzo 踏みにじられた「ウィーンの名花」-----デラ・カーザ降板劇 Tomoyuki Sawado (Sonetto Classics) 不可解な主役の変更 1960年7月26日、ザルツブルグ祝祭大劇場のこけら落とし公演において、スイス生まれの名ソプラノ、リーザ・デラ・カーザ(1919-)は「バラの騎 士」の元帥夫人マルシャリン役を歌い、満場の聴衆を魅了していた。ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮のウィーン・フィル、セーナ・ユリナッチのオクタヴィ アン、ヒルデ・ギューデンのゾフィーという、伝説的な共演者達であった。公演は歴史的と言える成功をおさめた。そして、この後、本来ならば、デラ・カーザ を主役としたオペラ映画「バラの騎士」が撮影される運びだった。彼女にとっては、キャリアのピークとなる、輝かしい夏となる筈だったのだ。ところが、実際 の映画の撮
たった一度だけ パヴァロッティが主演したハリウッド映画 Yes, Giorgio 1982年製作公開 ■監督 フランクリン・J・シャフナー 「猿の惑星(1968)」「パットン大戦車軍団(1970)」など ■共演 キャスリン・ハロルド / 女医役 「ハンター(1980)」「ゴリラ(1986)」など ■共演 エディ・アルバート / マネージャー役 「ローマの休日(1953)」「史上最大の作戦(1962)」など 当代切ってのイタリアのテナー歌手が 初のアメリカ公演の初日 ボストンで突然声が出なくなってしまう。 やっとのことで やって来てくれた女医さんの機転で声が戻って公演は成功。 彼はこの女医さんを演奏旅行に連れ歩く。 お決まりの恋に落ちて 別荘で過ごしたりするんだけれど でもテナー歌手は奥さんと娘を捨てる気なんてさらさらない というそのまんまパヴァロッティの実生活みたいな映画です。 (ただし、
ファウストの劫罰(ベルリオーズ) La damnation de Faust (Berlioz) 作品紹介(ファウストの劫罰) 「キリストの幼時」が、ベルリオーズらしからぬ穏やかで慈愛に溢れた作品であるなら、この「ファウストの劫罰」は、めっちゃベルリオーズらしい、彼ならではの狂気に満ち満ちた作品です。「幻想交響曲」と同じ、彼の天才と狂気が炸裂した傑作。 この曲もキリストの幼時同様「劇的物語」と名付けられていて、オペラではありませんので通常は演奏会形式で上演されます。しかし時々オペラ形式で上演されることもあり、確かにオペラ化しないのはもったいない作品です。 原作はゲーテの「ファウスト」なので、グノーのオペラ「ファウスト」とほぼ同様のストーリーです。原作は長大な物語ですが、取り上げたのはグノーもベルリオーズも同じ「グレートヒェン悲話」の部分。 ただ、自由人のベルリオーズですから、勝手にいろいろ
恒例となっている音楽ジャーナリストの宮嶋極氏によるオペラ鑑賞講座。今年は《ニュルンベルクのマイスタージンガー》をより深く、より分かりやすくご紹介いただきます。連載第1回は、「総論」と「第1幕への前奏曲」の解説です。 リヒャルト・ワーグナーのオペラや楽劇を毎年1作ずつ、演奏会形式で上演していく「東京春祭ワーグナー・シリーズ」。ワーグナー生誕200年となる2013年は、楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》が上演される。タクトはバイロイト音楽祭におけるカタリーナ・ワーグナー演出による同作のプロダクション(07~11年)で指揮を担当したセバスティアン・ヴァイグレ。演奏はNHK交響楽団。また、バイロイトでヴァルター役を演じて高い評価を得るなど、当代随一のヘルデン・テノールの呼び声も高いクラウス・フロリアン・フォークトをはじめ世界で活躍する実力派のワーグナー歌手が顔を揃えるとあって、本場さながら
フランス国立リヨン歌劇団首席指揮者 大野和士 私は、2008年よりフランス国立リヨン歌劇場で、首席指揮者として活動しています。 この劇場で働くようになってから間もなく、私は、一つの大きな事実に気づくようになりました。 それは、劇場の観客の4分の1が、25歳以下の人々によって占められているということでした。これは、観客の世代が高齢化し続けている今のオペラ界にあっては、革命的ともいうべき若者の占有率で、このような劇場は、ヨーロッパのどこを探しても他に見つけることはできません。なぜ、若い世代の観客が多いのか。実はそこには、とてもユニークな「教育プログラム」のシステムがあることが分かりました。 彼らは、支配人より、市民の税金によって成り立っているオペラ劇場が、’オペラ公演’において直接市民に還元できること以外の様々な役割を負わされています。 今日は、その(ユニークな活動の)一端を紹介できれ
This webpage was generated by the domain owner using Sedo Domain Parking. Disclaimer: Sedo maintains no relationship with third party advertisers. Reference to any specific service or trade mark is not controlled by Sedo nor does it constitute or imply its association, endorsement or recommendation.
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く