『週刊ダイヤモンド』特別レポート ダイヤモンド編集部による取材レポートと編集部厳選の特別寄稿を掲載。『週刊ダイヤモンド』と連動した様々なテーマで、経済・世相の「いま」を掘り下げていきます。 バックナンバー一覧 敵への首切りや奴隷制の復活など過激な行為で、世界中でニュースとなっているイスラム教過激派組織「イスラム国」。彼らが勢力を伸ばしているのは、「アラブの春」以降に内政が混乱したシリアとイラクで、現在も米国による空爆など激しい戦闘が続いている。 週刊ダイヤモンドでは、11月15日号の第1特集「ビジネスマンの必須教養 『宗教』を学ぶ」で、内戦下のシリアで、戦闘に参加したり、反政府組織に接触した若者たちに座談会を掲載した。ここでは、誌面に収めきれなかった、若者たちの目で見たシリアと反政府組織の“実像”を3回にわたって紹介。第1弾、第2弾に続いて今回は3弾目をお届けする。 (構成/週刊ダイヤモン
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」はイメージと実態に乖離(かいり)がある。地図上ではイラクとシリアの周縁の広い領域を支配しているために強大な印象があるが、中核にある元来の構成員は1万5千人程度とされてきた。米中央情報局(CIA)が今年8月の段階で上方修正した推計でも2万人から3万1500人程度とみられ、8月からのイラク空爆、9月からのシリア空爆の打撃により戦闘員の数は減少している可能性がある。 外国からの義勇兵が半数以上を占めるとされるが、その大部分は近隣アラブ諸国から流入している。ロシアからの独立戦争を戦ってきたチェチェン系の武装集団なども流入している。西欧・米国出身の戦闘員は合計で2千人程度とみられ、全体の中で割合は低い。しかし欧米のメディアに注目されやすく社会的な効果が大きいことから、宣伝部門で大きな役割を担っているようだ。 イスラム国の存立根拠はまずイラクとシリアのローカルな
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く